備忘録として。
国土交通省発注の水門設備工事を巡る官製談合事件で、建設施工企画課の元課長補佐(58)が03年4月、自らが直接受注調整するシステムを改め、同省OBを連絡役として介在させる方式に変更していたことが分かった。同年1月に官製談合防止法が施行されたことを受けたもので、公正取引委員会は、元課長補佐による隠ぺい工作とみている。元課長補佐は退職した翌年の05年4月、再び直接指示する方式に戻しており、複雑な経緯の詳細が初めて判明した。【国交省官製談合取材班】
公取委はこの2人に、既に関与が判明していた▽旧建設省の豊田高司・元技監(70)▽山口甚郎(じんろう)・元国土地理院長(71)▽旧関東地方建設局の元機械課長(71)▽近畿地方整備局の元機械施工管理官=死去=を加えた国交省側の6人が、業界と一体化して受注調整していたと断定。月内に官製談合防止法を適用する際、国交省側に渡す改善措置要求書などで6人の関与に言及する方針とみられる。
関係者によると、元課長補佐は01年5月7日以降、近畿以外の7地整が発注する河川用設備の談合に関与。石川島播磨重工業、日立造船、三菱重工業のうち1社が2年交代で務めていた業界側の「世話役」に直接、受注予定社を指定していた。
しかし03年1月、関与した職員に損害賠償を請求することなどを盛り込んだ官製談合防止法が施行され、同月、北海道岩見沢市に初適用された。危機感を抱いた元課長補佐は、世話役に「今後はOBを連絡役にする」と伝え、03年4月9日以降、直接の指示を避けたという。連絡役は、旧東北地方建設局(現・東北地整)機械課長で、99年4月に退職したOB。
元課長補佐が決めた受注予定社名を、OBが聞き取って世話役に伝える手法は約2年続き、元課長補佐が退職した翌年の05年4月1日になって、直接指示するシステムに戻された。関与は鋼鉄製橋梁(きょうりょう)建設工事を巡る談合事件を受け、業界が談合中止を決めた05年6月1日まで続いた。
元課長補佐は全国のダム用設備の一部(既設水門の更新、改造など)の受注調整にも関与しており、ほぼ同様の談合システムだったという。
毎日新聞 2007年3月2日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070302k0000m040172000c.html