一般競争が普及している。一般競争に参加するには「施工実績」が必要になることから、参入希望業者は実績を作らなければならないのだ。



談合決別でダンピング急増

競争激化で赤字覚悟


「談合も悪いがダンピングも悪いはずだ」。大手ゼネコン幹部らが28日逮捕された名古屋市地下鉄工事談合事件。こうした公共事業をめぐる談合摘発は全国で相次ぎ、談合による高値から一転、極端な安値での落札が激増している。業者は悲鳴を上げ、当局に独占禁止法違反(不当廉売)で警告されるケースも。一方、地下鉄談合事件で5社の指名停止を決めた名古屋市は「これ以上、指名停止が増えると、今後の大規模工事の入札に影響が出てくる」と心配顔。談合摘発の余波が広がっている。

 「公共工事を受注するためには実績が物を言う。実績を得るためには赤字覚悟で札を入れるしかない」。名古屋市内のある建設業者はこう打ち明ける。

 大手ゼネコン4社の「談合決別宣言」や、捜査当局が談合摘発を強化したあおりで、談合による公共工事の高値落札が減っている。一方、競争の激化などによって極端に安い価格での落札(ダンピング)が増え、国や自治体は「粗雑な工事や下請け泣かせなどの悪影響が心配」と気をもむ。

 国土交通省によると、同省発注工事の入札で、落札率が適正な価格として算出された予定価格の67-85%を下回った低価格入札は、2004年度は471件だったが、05年度には905件に急増。06年度も集計が公表されている上半期だけで429件に上っている。

 名古屋市発注の下水道工事でも、名古屋地検特捜部による談合捜査が本格化した昨春以降、落札率が80%を下回るケースが相次いだ。昨年10月の「菅田第2雨水幹線下水道工事」では60・5%にまで下がった。

 国交省入札制度企画指導室は「低価格入札は、この2年間に特に増えてきた。民間工事の減少に加え、かつて指名入札が多かった公共工事は一般競争入札が主流になり、競争が激しくなってきたことなどが背景にある」と分析する。公正取引委員会もダンピング排除に努めており、安く落札した業者の事情聴取などを実施。昨年4-9月には、原価割れの超安値で公共工事の受注を繰り返していた長野県と栃木県の建設業者に対し、独禁法違反のおそれがあるとして警告している。

http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070301/mng_____sya_____004.shtml