和歌山県の木村良樹知事(54)が県発注工事の談合の疑いで、大阪地検特捜部によって逮捕された。
知事による犯罪は先月、福島県で摘発されたばかりだ。地方の発展を支えるという重要な役割を託された知事が、在職中の犯罪行為によって立て続けに逮捕されたことになる。
公共工事を私利私欲のために利用して恥じないのは、深刻極まりない状況だ。絶大な権力におぼれ、自らを律する意識を失ったのではないか。最低限のモラルすら捨て去ったとしか思えない。
木村容疑者は2004年11月に行われた下水道工事の入札で、ゼネコンと地元建設会社が入った共同企業体が落札できるよう談合した疑いが持たれている。既に逮捕された前出納長に、地元建設会社に受注させたいとの「意向」を示していた。
落札させた理由は、その年の8月にあった2期目の知事選で大きな借りをつくってしまったからだ。
知事選では自民党県議団の幹事長だった県議が立候補に意欲を示し、木村容疑者側との調整が難航したいきさつがある。木村容疑者側は地元建設会社の役員に「助けてほしい」と頼み、役員は県議側に立候補断念を迫ったという。
県議は結局、立候補を見送り、自民、民主、公明、社民党の推薦を受けた木村容疑者が共産党推薦候補を大差で破って再選された。
現職知事が地元建設会社に選挙工作を頼むこと自体が異様で、公正な県政運営などまったく期待できなくなる。木村容疑者は選挙後、「世話になった」「何かやってやれ」などと県庁の部下に話していたというから、露骨な言動で見返りを与えたわけだ。
木村容疑者は大阪府の元ゴルフ場経営者とも密接な関係を保ち、談合仲介役として暗躍を許していたと指摘されている。県の行政を私物化していたとしか言いようがない悪質ぶりだ。
露骨な点では、収賄罪で起訴された前福島県知事の佐藤栄佐久被告(67)も同様だ。ダム受注で建設会社の便宜を図り、その見返りとして実家の縫製会社の土地を高値で買い取らせている。土地売買を装っているが、家業のために公共工事を操作し不当な利益を得た罪は重い。
知事らの犯罪が立て続けに摘発されたのは、当時の宮城、茨城両県知事や仙台市長らが逮捕された1993年のゼネコン汚職以来だろう。
木村容疑者と佐藤被告は自分の選挙を有利にしたり身内の利益を得たりするために、あからさまに公共工事を利用した。その手口をみると、ゼネコン汚職の時よりさらに事態は深刻化しているのではないか。
木村容疑者は「改革派知事」として取り組んだ入札制度改革を自画自賛していたというから、あきれ果てるしかない。言動が何も信じられなくなる。
残念なことだが、公共工事をめぐる知事の犯罪がはびこるようでは、「地方分権の時代」は遠のいていくだけだ。
2006年11月17日金曜日
きましたね。最後に本音が・・・・。
まともに国益をも想定して行動できる人物でないと、地方分権・・・道州制とやらも怪ゆいですな。そのような人物でないと、中央から切り離された時に、あんたらみたいな左翼思想家の格好の餌食になってしまうからね。危ない危ない。
現在でも似非同和に脅されてへいへい言っている行政なんぞ脆いわい。こんな脆弱な地方に分権なんぞした日には、一気に乗っ取られてしまう。人権擁護法案や外国人参政権を推し進めている地方自治体なら、尚更簡単に陥落するだろう。
毎度のことながら、一方向の事象だけを捉えて理論展開する社説は、印象操作のなにものでもない。