小泉外交の5年は、日米関係、それも安保中心に動いた。冷戦後の世界秩序を模索していたころの「漂流する日米同盟」は「世界の中の日米同盟」へと深化した。平和主義日本が国際貢献の名のもと「普通の国」へと変わろうとしている。
首相は、憲法や安保条約を逸脱する恐れのある問題をも躊躇(ちゅうちょ)なく突き進んだ。2001年の海上自衛隊艦船のインド洋派遣に始まり、陸上自衛隊のサマワ派遣、06年の在日米軍再編合意―。矢継ぎ早の決定は、米の対テロ戦争への協力要請に「同盟重視」を最優先した結果だ。
「より平等な同盟のパートナー」へと、ブッシュ米政権が発足当初から望んでいた通りの展開は、大統領と首相の信頼を強固にした。だが、国内には、首相の説明不足や時には奇弁を弄(ろう)して追及をかわす手法に対する批判や将来を危ぶむ声が多いことを忘れては困る。
米の今後20年をにらんだ世界戦略は、国際安全保障を左右する国として中国、ロシア、インドを挙げ、これらの国が「敵対的な道をとらないように米、同盟国はヘッジ(予防)しなければならない」とする。
司令部機能の統合や役割分担を明記し自衛隊と在日米軍の一体化を一段と進める在日米軍の再編は、ヘッジ戦略の柱である「同盟国の能力向上や弱点の解消」を具体化したもの。この戦略は、日本の国益を増進するのか。とりわけ冷え込んでいる近隣諸国との関係改善に資するか、論議を深める必要がある。
小泉首相は6月の首脳会談で、米の国家戦略との一体化を進める方向性を打ち出した。地球的規模の協力強化をうたった「新世紀の日米同盟」は、アジアのみならず世界各地で民主主義拡大を推進する役割を日本も担おうとの決意表明といえる。
しかし、米が「テロとのグローバルな戦争」を展開したこの5年、世界が安全になったとはとても思えない。英国が2度もイスラム過激派テロの標的となったように危険は増している。
テロとの「長い戦争」に協力することで日本の安全が保たれるのか。そうした議論抜きに自衛隊海外派遣恒久化法案など米戦略に沿った体制整備へと準備が進む。
日本には米のような長期の世界戦略がない。今あるのは、「日米関係が良くなるほど他国との関係も良くなる」という小泉ドクトリンだ。このままでは、日本の針路は黙って米について行けばよいことになる。
日本の平和と安全にとって日米関係が最も重要であり続けることは言うまでもない。だが、北方領土交渉や北朝鮮の拉致問題、中国とのガス田問題などの懸案はすべて先送りとなった。同盟強化には直接つながらない課題はおろそかにする。日米同盟一辺倒が日本外交の幅を狭くしてはいないか。
日米は首脳会談で、北朝鮮にミサイル発射中止を強く要求したが、発射を許してしまった。脅威に対応するには防衛力整備も大事だが、それ以上に大切なのは外交力の強化だ。
首相は、憲法や安保条約を逸脱する恐れのある問題をも躊躇(ちゅうちょ)なく突き進んだ。2001年の海上自衛隊艦船のインド洋派遣に始まり、陸上自衛隊のサマワ派遣、06年の在日米軍再編合意―。矢継ぎ早の決定は、米の対テロ戦争への協力要請に「同盟重視」を最優先した結果だ。
「より平等な同盟のパートナー」へと、ブッシュ米政権が発足当初から望んでいた通りの展開は、大統領と首相の信頼を強固にした。だが、国内には、首相の説明不足や時には奇弁を弄(ろう)して追及をかわす手法に対する批判や将来を危ぶむ声が多いことを忘れては困る。
米の今後20年をにらんだ世界戦略は、国際安全保障を左右する国として中国、ロシア、インドを挙げ、これらの国が「敵対的な道をとらないように米、同盟国はヘッジ(予防)しなければならない」とする。
司令部機能の統合や役割分担を明記し自衛隊と在日米軍の一体化を一段と進める在日米軍の再編は、ヘッジ戦略の柱である「同盟国の能力向上や弱点の解消」を具体化したもの。この戦略は、日本の国益を増進するのか。とりわけ冷え込んでいる近隣諸国との関係改善に資するか、論議を深める必要がある。
小泉首相は6月の首脳会談で、米の国家戦略との一体化を進める方向性を打ち出した。地球的規模の協力強化をうたった「新世紀の日米同盟」は、アジアのみならず世界各地で民主主義拡大を推進する役割を日本も担おうとの決意表明といえる。
しかし、米が「テロとのグローバルな戦争」を展開したこの5年、世界が安全になったとはとても思えない。英国が2度もイスラム過激派テロの標的となったように危険は増している。
テロとの「長い戦争」に協力することで日本の安全が保たれるのか。そうした議論抜きに自衛隊海外派遣恒久化法案など米戦略に沿った体制整備へと準備が進む。
日本には米のような長期の世界戦略がない。今あるのは、「日米関係が良くなるほど他国との関係も良くなる」という小泉ドクトリンだ。このままでは、日本の針路は黙って米について行けばよいことになる。
日本の平和と安全にとって日米関係が最も重要であり続けることは言うまでもない。だが、北方領土交渉や北朝鮮の拉致問題、中国とのガス田問題などの懸案はすべて先送りとなった。同盟強化には直接つながらない課題はおろそかにする。日米同盟一辺倒が日本外交の幅を狭くしてはいないか。
日米は首脳会談で、北朝鮮にミサイル発射中止を強く要求したが、発射を許してしまった。脅威に対応するには防衛力整備も大事だが、それ以上に大切なのは外交力の強化だ。
2006年08月22日火曜日
相変わらずだらだらと長い社説だこと。長けりゃいいってもんじゃありゃせん![]()
中央全国紙もそうなんですけどね、>大切なのは外交力の強化だ。っと、良くこの文言を使いますわな。
新聞や進歩的文化人なんかが得意になって使う、抽象的な表現。外交力の強化だっ
、てが![]()
そもそも、どういう意味合いで「強化」って書いてるのか理解できませんけど・・・
外交力強化でミサイル発射中止ですか
■媚びへつらう・・・・なぁなぁも含むよなぁ~。
■圧力
どっちかしかないでしょう。相手国の性格を見てみなよ、外交の何を強化したらよいか分かるでしょ![]()
強力な背景があってこそ、はじめて外交に力が生まれるんだよ。
お花畑状態の日本と本気で外交交渉する筈はないんだよ。日本なんて恐くないんだから。
その点中国は北朝鮮に対し電力供給をしており、これがアドバンテージになっている。本当に中国が怒ったら北朝鮮は御仕舞だよ。このような関係を創ってこそ影響力のある外交が可能になるわけだ。・・・・って言っても北朝鮮・・・あんまり中国の言うこと効かないけどね。そういう国が相手だってことを認識するように。