オーストラリアのColesで買い物をしてた時のこと。

当時(10年位前)ColesやWooliesにセルフレジが既に定着しており、おじいちゃん、おばあちゃんもセルフレジに果敢にチャレンジしていました。


セルフレジが空くのを待っていると一つのレジが空いたので、そこへ向かいました。

会計を始めようとしたら、前の人が購入したと思われる商品がレジ袋ごと置かれていました。


パッと周りを見渡し、たぶんこの人だろうと思われるお爺さんを追いかけました。


「商品を忘れていますよ。」


そう伝えるとお爺さんは


「あっ!商品のバーコードを読み取るのに必死で忘れてた、ハハハ。」


「セルフレジになかなか慣れないですよね。」


「そうなんだよねー。ありがとう、これをお礼にあげよう。」

とお爺さんはレジ袋から購入した味付きツナ缶を1個出してきた。


どうやらお爺さんはその日、ツナ缶のセールを狙っていたらしくレジ袋の中身は全てツナ缶だった。


あちらのツナ缶は日本で売られているプレーンなツナ缶でなく色んなフレーバーがあった。

オリーブオイル漬けもあったが、レモンペッパー、トマト系やスイートチリフレーバーなど。お爺さんも、まんべんなく色んなバージョンのツナ缶を購入したようで、私にくれたのはお爺さんお気に入りのトマトガーリックフレーバーだった。


「今度からはレジ袋、忘れないように頑張るわ、 have a good day :) 」


そう言うとお爺さんはてくてくと歩いて行きました。私にとって小さな良い出来事でした。


ホントにツナ缶だけでした、レジ袋の中は…。