オーストラリアで語学学校を終了しアルバイトを探そうと求人情報を見ていた時。


(あ、これ、いいかも!)


掲載されていた問い合わせ番号へ電話をした。


「もしもし。〇〇の求人掲載を見て電話しています。そのポジション、まだ空いていますか?」


「ナニ?うちはそんな求人掲載してたかな?」


あれ??


問い合わせ番号を見て電話を掛けまちかえた事に気づいた。


「スミマセン、電話番号を間違えました。」


そう言って電話を切ろうとしたら、


「君はどんな仕事を探しているんだい?」


私は自分が日本からワーキングホリデーでオーストラリアへ来て語学学校を終えたのでバイトを探していたこと、英語を上達させたいから日本食レストランや日本人に囲まれて仕事をしたくない事などを間違えて電話を掛けてしまった知らない人へ話した。


「そうか、そうか。オレも故郷ギリシャを離れてオーストラリアへ20年以上前に来たんだ。来た当初は全く英語が話せなくて苦労したもんだ。でも諦めずに一生懸命話そうと努力したよ。今では会社を持てるまでになったんだ。

だから君も諦めるなよ、必ず仕事は見つかるさ。幸運を祈るよ。God bless you. 」


彼の職場では求人を募集していなかったが、もし私が製造業?に興味があるなら紹介したかったようだ。


オーストラリアは移民の国だ。移民の人たちは外からの人間に優しい。故郷を離れ、オーストラリアへ来た自分に昔の自分を重ねて心を寄せ、励ましてくれたのだった。

誰かはもう分からないが、そのときに交わした会話は今でも私は覚えています。