今週のつぶやきは、この一週間の居酒屋“激安街道”最前線で感じたことを書きました。

メジャー系が本気で個店主義をやり始めたらコワイですね。

でも、個店のゆる~い空気感は、メジャーには出せないですよね。そこがポイント。



インディーVSメジャーの居酒屋“低価格戦争”

インディーVSメジャーの居酒屋“低価格戦争”

当然といえば当然だが、この不況で居酒屋ビジネスのキラーコンテンツは“低価格路線”という時代になってしまった。しかも、“徹底した安さ”を売りにする店が増えてきたが…。



新橋エリアを中心に爆撃的な出店を続ける「魚金」グループ。5月14日にオープンした最新店「立ち呑み 活力魚金」のオープン記念メニューは、「お刺身のぶつ切り盛り」100円(二週目からは190円)。まぐろのぶつ切りはもちろん、岩牡蠣、カツオ、〆鯖など、8種類の刺身盛り合せの小皿で、通常価格は580円。常連は「このサービスが続く限り、毎日来ますよ」と話していた。このサービスメニューだけでなく、「魚金」の圧倒的なコストパフォーマンスは業界で知らない人はいないハズだ。“新橋の魚金”はいまや浜松町、五反田、池袋などへ進出し、そのどこのエリアでも他の居酒屋を蹴散らして勝ちまくっている。


新橋汐留口からすぐの場所、「養老乃瀧」の前に5階建てのビル一棟借りの「新橋応援団 ワタル」が昨年12月にオープンした。下北沢、南青山に姉妹店があるそうだ(調査中)が、ここの売りは大きな看板に書かれた“生ビール180円”。発泡酒ではなく、歴としたサントリーモルツ。さらにハイボールタワーから注がれる「角ハイボール」もなんと180円。サワー類はすべて100円だ。しかし、この店には絶妙なカラクリがあり、「入場料」という名のチャージが一人300円かかる。したがって、3杯までは1杯280円という計算になる。それにしても安いことに変わりはないが、ちょっとガッカリさせられるのが料理。300円台から500台中心の居酒屋定番メニューだが、これがいただけない。量が少なく味もイマイチ。“サントリーお墨付き”と看板にあったが、これではサントリーさん、MD指導お願いします!


「養老乃瀧」といえば、神田南口ガード下にあった既存店がいつの間にか「一軒め酒場」に名を変えていた。「養老乃瀧」のホームページにはまだ登場していないが、取引業者からのヒアリングでは同社の実験店舗らしい(調査中)。御徒町、大和にも店がある。「一軒め酒場」はその名の通り、仕事帰りのサラリーマンがとりあえず一軒目に立ち寄れる低価格が売りの店というのがコンセプト。生ビール(中)は347円、サワー類は200円、名物のウイスキーのビール割り「バクダン」が300円(これはすぐ酔える)と、ドリンクはそこそこだが、料理は居酒屋定番メニューが100円台~200台が中心。しかも旨い。104円で提供される名物「旨カツ」は絶品だ。さすがに「養老乃瀧」の商品力の底力を感じさせてくれる。こうした大手チェーンによる個店領域への参入も今後増えてくるのだろう。居酒屋マーケットを巡るインディーVSメジャーの“低価格戦争”はますますデッドヒートしてくるに違いない。

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