今日は朝からTVで小沢問題を論じている。



いろいろ聞いていると、民主党にとって今回の小沢公設秘書逮捕はよかったのではないか、と思う。



たしかに、最初はこの時期の逮捕は「国策捜査」と見られてもしかたないと思っていた。



ジャーナリストの上杉隆さんは、「検察幹部の個人的感情が入っている」と踏み込んだ発言をしていた。



ただ、やはり小沢さんの「政治資金規正法の手続き上はなんら問題ない」という強弁は、国民の納得を得られない。西松建設からの裏金が流れていたことは間違いないようだから。



政治とカネの問題は古くて新しい。政治家にとってカネは力。しかし、利権斡旋のキックバックやバッファーになるようなカネの流れがいつまでも続くような時代は過去のものにしないと、日本の政治に未来はない。



政権を目の前にしている民主党の党首・小沢が、田中角栄→金丸信から受け継いだ金権政治のDNA、これを断ち切るべきだと検察側が判断したとしたら、それは正しい選択といえるのではないか。



西松側は野党に移った恩人の小沢に「邪魔されたくない」というのが本音だったのだろう。金額的に小さくても与党議員のほうが利権に近い場所にいるわけだから責任は大きい。



小沢さんがこのまま強弁を続ければマスコミは民主党を叩き続けるだろうし、国民世論もそれに引っ張られるに違いない。



民主党は検察批判を繰り返しているが、24日の秘書拘留期限を迎えて起訴となったら、マスコミは小沢の鬼の首を取るためますます民主党攻撃を強めるだろう。



ここは民主党の正念場。自民党の金権政治DNAを抱えたまま政権奪取を目指すのか、それを断ち切ってから仕切り直しするのか…。



小沢執行部は強弁を続けないで、「西松問題は事実だったが過去の問題。グレーな企業献金廃止のため制度を変える!」と自民党も巻き込んで問題提起していけばいいと思う。長引けば、自民党に不利になる問題だから。



小沢さんは映画「山猫」のクライマックスシーンでの台詞を持ち出して「自ら変わらなければならない」といった。党首の代表選の前に、「青年時代に見た映画『山猫』のクライマックスのせりふを思い出している。バート・ランカスター演じるイタリアの老公爵が、なぜ革命軍を支援するのかと尋ねられ、『変わらず生き残るためには変わらなければならない』と答えた。英語で言うと"We must change to remain the same"という。歴史上、長く繁栄した国家は例外なく自己改革を成し遂げている」と。



いまのままでは、「小沢は変わっていない」と叩かれ続けるだけ。3月24日、どんな展開を迎えるのか?