経営塾
28日(金)は14:00から「居酒屋経営塾」。オフィシャルブログ もスタートしました。月1回、6ヶ月開催の第1期、初日の塾だった。参加者も定員の20名を少超えた。みんな頑張ったね。コーディネータとしては嬉しい限り。これから居酒屋を開業する人も3人いました。塾長の田町「駒八」 おやじ(社長でも主人でもなく、客からそう呼ばれているから“おやじ”)八百坂(やおさか)さん、 大きな体格で丸顔、しかもいつも笑顔。怒っているときも笑顔だから、人が集まる、人がついていく。初回の講座内容は、そのおやじが33年間、18店舗になるまでを振り返ってもらって、長く続く居酒屋経営の原点、コツというものを話してもらった。おやじはいまでも毎日、朝築地に自ら買い出しに行き、開店と同時に本店に立つ。そうした徹底した現場主義を貫いてきたことをまず塾生に知って欲しかった。最近、飲食店で運良く3店舗ぐらい店を増やしたとたん、高級車を乗り回し、平日ゴルフ三昧といった若手経営者の話をよく耳にする。そうした会社のスタッフは、いつも「早くこの社長から逃げ出したい」と考えているに違いない。八百坂おやじの元には創業時から務めている50代の社員がいっぱいいる。それから「企業ではなく家業を貫く」。これもモットー。家業として一店一店におやじの魂を吹き込む。だから、店にオーラがある。「駒八」を知らない人は、一度田町の店を訪ねてほしい。慶応通り商店街の中心の路地に“駒八通り”と呼ばれている道がありますから。


ゲストはゼットン の稲本健一社長。2週間、オーストラリア、シンガポールと回って、この日成田に帰ってきたばかり。3月6日の赤坂Bizオープンのとき、Bizのトイレでばったり会って以来。このところ、海外ばっかり行っているよ。なぜ、その稲本さんが「駒八」おやじの塾のゲストかというと、彼がまだ名古屋で飲食の世界に入る前、田町でサラリーマンやってたときよく「駒八」に通ってたという縁。稲本さん、サニクリーンという清掃用具レンタルサービスを飲食店やオフィス向けに営業していたんだよ。みんな、想像つく?あのイナケンがだよ。そんな彼が「駒八」のカウンターで、「今日の営業先の店長に水ぶっ掛けられてよ~」なんて上司に愚痴っていた(これは私の想像)と言うんだからね。でも、稲本さん、その当時のエピソードを素直に語ってくれたよ。それから、名古屋に帰ったのは、彼女に「帰ってこなかったら別れる」と言われて、仕事より恋を優先したらしい。いいエピソードじゃない?名古屋ではプロダクトデザインの仕事をしながら夜バーテンダー。「飲食には最後まで入りたくない」と思っていたのに、ある店に頼まれてビジュアルたっぷりの企画書を書いたら、それがハイネケンの目に留まり、ビアガーデンをプロデュースしたところ、大当たり。それをきっかけに飲食の世界に入ることになった、という話をしてくれた。


そういえば、稲本さんの講演をちゃんと聞くの初めてだな。創業時の話も面白かったけど、いまはパブリック施設の再生と海外進出が彼のテーマだね。パブリックでは、横浜のポートタワーを丸ごと再生するプロジェクトを横浜市から請け負って、目下一所懸命取り組んでいる。それから、海外はシドニーのレストランを買収した。赤字だったのを8ヶ月で黒字にしたとか。ヤリますね!「店長をはじめとするスタッフに目的意識をもたせ、モチベーションアップを図った。日本でやってることを、そのまま向こうでやったら業績はみるみる上がりましたよ」と稲本さん。“日本的経営”を向こうに持ち込めば、稲本さんの言うジャパニーズクールを輸出することが可能かもね。日本食には追い風が吹いているし、円も強いし。期待してます。塾のあと、「駒八」で行なわれた懇親会にも来てくれました。稲本さん、ありがとう。「居酒屋経営塾」2回目は4月23日(水)、ゲストは『日経レストラン』の遠山敏之編集長です。1回だけでもOKです。参加お待ちしています。



ハンマリ

懇親会、盛り上がったところで、稲本さんが帰り、私も浜松町へ。「ハマサイト・グルメ」 に遅れて出店した「ハンマリ家」 試食。この施設の全体をリーシングサポートされたIさん(実名は差しさわりがあるので出せないな、でも業界人はみんな知ってるよね)からのお誘い。Iさんが新丸ビルの5階やマロニエゲートも手掛けた。新丸ビルではあの「うりずん」はじめ、老舗を口説いてもってきた。この「ハンマリ家」は千葉の設備工事会社「東條管工」がオーナーになり、Iさんが目をつけた韓国の“タッハンマリ鍋”。“サムゲタン(蔘鷄湯)”は宮廷料理だが、タッハンマリは庶民の間で一般的な鶏鍋。鶏(ヒナとオヤの間)を丸ごと一羽鍋に入れていただく。タテギに醤油と酢、マスタードを加えたタレも独特。鶏以外はネギ、トック、好みでキムチを加える。非常にシンプルな鍋だが、これはコラーゲンたっぷり。タレの辛みが新陳代謝を進める。一人前(一羽)3,600円という値段も手ごろ。これはヒット間違いないかも。Iさん、さすがです。Iさんは命がけで店を食べ歩くのが仕事。横浜の仕事では、600軒を覆面で調査したとか。私も毎晩4~5軒パトロールを日課にしています。命がけです。お互い、飲食マーケットという戦場の最前線でバッタリ斃れる運命ですかね。


お腹たっぷり、身体すっきりということで、東京ミッドタウンの「SAKURA CAFE」 のレセプションへ。さっき、稲本さんも手伝いに行くと言ってたし。花見に合わせたミッドタウン1周年記念イベント。桜のタイミングはジャストだったけど、雨に降られ、それに急に寒くなってきた。案の定、行ってみたら客はガラガラ。で、ライトアップされた桜だけ眺めて、恵比寿へ。「居酒屋経営塾」に出てくれたFuji.co.partyの松崎陽子さん たちが待っている恵比寿「buri」へ。いつもの“恵比寿集合!”メンバー。こりゃ、朝まで覚悟して、付き合うことに。buri→17番→Q、これも定番コースになってしまった。松崎さん、早く溜まれる店オープンしてくださいよ!