目の前には、黒く塗りつぶされた壁
からだをすっぽりと囲んだその壁は
超える事はできないんだろう
ただうつむくしかなくて
立ち尽くしたままの自分に
闇は寡黙だ
責めたりしない
伏せた瞳から流れる雫が
このままいっぱいになって
すべてを飲み込んでしまえばいい
動けなくなった入れ物だけの体なんて
いらない
感覚は麻痺して、痛みさえ感じない
無音の世界にひとり
深く深く落ちていく
そこには自分だけ
もうひかりは届かない
まるで世界から取り残されたみたいだ
自分の創り出した世界から
どうやって抜け出せばいいのだろう
目を閉じて、耳をふさいで、言葉をなくして
どう生きたらいいんだろう
それでも鼓動は鳴り響いて
呼吸は止まらない
生きているから
ひかりって何だろう
ひかりなんてあるんだろうか
ひかりはどこにあるんだろう
ひかりはどこへいったんだろう
希望という名のひかりは