以前、殿の転勤で群馬に4年ほど住んでいたことがあります。
なので私は群馬に「新生活」という風習があることは知っています。
群馬に身内、親戚の縁がある方だったら当然ご存知かと思いますが、よそ者には「新生活」って何のことやらさっぱり…
当然です。私も住んで始めてそれを知りましたから。

簡単に言うと“生活の簡素化”を目的として戦後に展開された運動で、以降も定着している?風習です。
一般的には冠婚葬祭の簡素化が分かりやすいところでしょうか…
例えば結婚式
式会場には公共施設を使い華美にしない、ご祝儀のお返し(内祝い)を簡素にする代わりに、出す側も額面を極端に少なくしても良いとする…と、そんな感じ。
でもさすがに結婚式は、おめでたいことでもあり?今でこそ少なくなっていると聞きましたが…

今もこのスタイルが残っている一番分かりやすいところでは、お葬式でしょうか…
お通夜、お葬式の際に受付でお香典を渡し記帳しますが、そこで故人との関係で振り分けされることがありますよね。
「親戚関係」とか「会社関係」とか…
群馬ではこれらの振り分けの中に「新生活」という受付があります。
結婚式同様、お香典返しの簡素化…
そしてお香典の場合「新生活」の受付で渡す香典袋も専用のものがあり…(画像拝借)

$やっぱり呑みたい♪夫婦の食卓
表には「新生活運動の趣旨に添ってお返しを辞退致します」…と、わざわざ表記されています
この袋を使う時の中身…額面ですが、聞いたところによると、それでも3千円が殆どで、中には千円、2千円も普通にあるそうな…
なのでこの受付ではお返しがなかったり、極端に簡単なものが多いわけです
深いお付き合いがあった方はともかく、ちょっとした近所の知り合いとか、正直 義理で…なんて方は、堂々とこちらの「新生活」を利用することができるわけです

でも昨今ではどうなのでしょうね…必ずその受付があるかどうか…?私も離れて何年も経ちますから、もう、極限られ先になっているかも知れませんし、受付までは設けていなくてもこの風習だけは残っているのか…

この風習、特にお香典では悲しみの中にいる親族に対し、お返しのことで煩わせないようにという参列側の配慮からくるものと、簡単に済ませたいから過度なことはしないで欲しいという親族側の生の声、本心からくるものとがあって、その判断が難しいところ…
…とは言ってもですよ、その方との関係というところから考えて「新生活」のつもりでなくても例えば3千円を包む方もいれば、先方から「新生活方式にしていますから…」と言われても5千、1万円を包む方もいるわけで…


いえ…どうして急にこんな話題を持ち出したかというと…
ご主人の実家が群馬、妻の実家は東京という友達がいまして、春にご主人のお父様が亡くなったのですが、実家の古くからの風習で葬儀をその「新生活」方式で群馬で執り行ったのだそうです。
彼女の親兄弟、友達、ご主人の会社(東京)関係者に取っては「新生活」が何であるか全く知る由もないことで、その方達からのお香典はごく一般的な額?で頂いたそうです。
四十九日の法要も終わり、彼女は落ち着いたので自分達の関係者へ“お香典返し”をしたいということになり、頂いたお香典の中から然るべき代金を求める話をしたところ、ご主人の実家の方では「新生活方式と言ってあるはず」と言って、お香典の一切を渡してくれない…と
ご主人も「会社の付き合いもある」と強く言っても聞く耳持たず。。。
いつまでも説得に応じてくれないので、取り合えず?自分達の貯えから用意して手配したそうです…

前にそんな半ば愚痴話を聞いていたので、今日 彼女のところからお香典返しの品が届いた時に、ふとこのことを思い出したのでした…

郷里の違う人との結婚…
「食」の上では、その違いも楽しそうで羨ましいことですが、こういった風習の違いを理解し受け入れることの難しさもあるのね…


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