今年は、早く梅雨が明けたというのに、7月に入り雨が降る日が多いですね。

雷が鳴ったり、雨が強くなると西日本豪雨などの災害を思い出し、不安になります。

こんな時、「事業継続計画(BCP)」のセミナーを受講したので、受講内容をお裾分けします。

 

事業継続計画(BCP)の原点は、ニューヨーク同時多発テロです。

世界一の金融街。

錚々たる金融機関が軒を連ね、最新のコンピュータで24時間取引を行っていました。

もちろんコンピュータのバックアップを取ることは、業界の常識でした。

ところが、サイバーテロをイメージしていたので、

同じビルの、同じ事務所内にバックアップファイル金庫を設けていたり、

インターネットに接続するコンピュータと内部処理をするコンピュータを分けたり、

それなりの対応をしていましたが、

同じビル内ではアウトです。

同僚の多くが亡くなり、オフィス内のコンピュータが壊れてしまえば、

手の打ちようがありませんでした。

 

その後、2011年に東日本大震災が起こり、「複合災害」に注目が集まります。

「複合災害」とは、地震だけでなく、津波、火災が広範囲に起こり、

物流、風評被害も加わって、サプライチェーンも機能しなくなりました。

 

そして、2020年COVID19は、

グローバルにサプライチェーンを寸断しただけでなく、

市場そのものを縮小し、喪失させました。

今後もウィルスの脅威は続きますし、半導体やレアメタル、原油、肥料、種子などが

政治的にもボトルネックとなってくるでしょう。

 

事業継続計画」をつくる目的は、

1 従業員・家族の安全確保

2 経営資源の保全、企業活動の継続

3 業務の早期再開

にあります。

 

想定される危機は、

「地震」「津波」「台風」「水害」「テロ」「疫病」「停電」「期間システム」「窃盗」

が挙げられます。

 

計画策定の手順は、

1 対象となる災害の想定

2 ビジネスインパクトの分析

3 重要業務の選定

4 復旧目標の設定

5 被害想定の実習

6 具体的な事業継続計画の策定

となります。

 

多くの危機があり、業務も多岐に渡るので、

全ての危機を想定して、取引先を複数に増やしたり、

余剰在庫を持つことは、経営上の無駄になります。

 

選択と集中の議論が必要です。

この議論は、コンサルタント任せにはできません。

他人事ではなく、自分ごととして社内で話し合い、選択する必要があります。

 

この際、

業界として協力し合って融通し合うネットワークが機能するのではないでしょうか。

また、業界を跨いだ「協定」もあるかも知れません。

 

計画策定後も平時の経営の一環として、

「もし、この材料が入らなくなったら…」とか、

「もし、(保育所の閉鎖などの間接被害で)従業員が出社できなくなったら…」

などの想定を皆が口にし、話し合うことを「企業文化」にする雰囲気が大切ですね。