7月17日の日経ヴェリタスに「ヒトへの投資を競う時代」とのトップ記事見出しが目を引きました。
先日、「SDGsと新資本主義」とのブログの中で、ステークホルダーを大切にする資本主義について書いたばかりでした。
従業員は、給料というコストではなく、人”財”投資としてスキルやパフォーマンスを上げ、帰属意識を高めることで間接的に資本家に効果が戻って来る。
従業員をはじめ社会全体の利益を考える時代が来たんだという内容でしたね。
日経ヴェリタスの記事によると、日本では、1人あたり研修費は、
年約7万円で2016年度からずっと変わっていなかったようです。
コロナの影響か20年度は年約6万円に減少したらしい。
従業員へ資金を投資しても業績や株価への影響が測れないので、
少し業績が厳しくなると研修投資を怠ってしまうようです。
投資という考え方ではなく、経費なんでしょうね。
記事中の事例では、
ソニーグループは、2012年から2020年の間に時価総額が12.7倍に成長した。
ソニーGでは、フレキシブルワーク、ダイバーシティ推進委員会、19,200回/年の研修(受講者は、31万5,700人)など、ヒトを大切にする政策が群を抜いているらしい。
また、ダイキンでは、ウェラブル端末で海外勤務者など遠隔者を熟練者がサポートしており、技術移転に力を入れているようだ。ダイキンの時価総額は、同期間中9.9倍。
SCSKというソフトウェアの会社では、残業時間を月20時間に抑えることを目標にし、浮いた残業代は全て賞与に回すという。SCSKの時価総額は6.0倍。
伊藤忠では、世界を相手にしているので深夜勤務も当たり前だったがそれを禁止した。
時価総額は4.6倍になり、三菱・三井を抜いて首位になった。
これらの記事を見て、
それはそうかもしれないが、事業セグメントが上手く時流に乗っただけだろうと感じるところもないではありませんが、
そうした事業をセグメントし、選択と集中を図り、人的生産効率の高い事業推進をする組織力は、ヒトを大切にする組織力のなかから生まれるのではないかと思います。
岸田総理の言う「新資本主義」には、
賃上げなど人的資本への投資という項目が、挙げられている。
賃上げだけではなくヒトへの多様な投資も必要だと思う。
「そうだ、人への投資は必要だ。」と思っていると、
ソニーグループやキリンホールディングスの首脳などが発起人となり、経済産業省と金融庁が支援する形で「人的資本経営コンソーシアム」を設立するとの発表が25日にあった。
コンソーシアムでは、能力開発や環境整備などを通じて人材を育成し、技術や知識・アイデアを経営に活かす取り組みを通じて、中長期的に企業価値を高める。
そのため、人への投資の先進事例を共有したり、企業間で出向や兼業も進めるようだ。
こうなると、「風の時代」のネットワークで経済や人の循環、知識・知恵の共有でWeの仕事の仕方が大企業にも到来したと感じさせてくれます。
ぜひ、民間主導で世界的にも注目されるコンソーシアムを作って欲しいと期待します。