トヨタ・パナソニックなど大手企業では、
ベースアップの満額回答が続きました。
しかし、OECD加盟国の賃金水準見通しでは、
日本は、32,000ドル/年に止まります。
止まるというのは、
アメリカ(76,000ドル/年)には全く及ばず42%の水準に過ぎません。
韓国は、35,000ドル/年と言いますから、知らぬまに追い越されています。
労働生産性もOECD38国中29位で、じわじわ順位を下げています。
失われた30年をすぐに取り返すこともできませんし、
年齢構成が極端に上がっていますので、賃金の少ない層が多いのも事実。
今回のベア回当時に、
マツダの竹内都美子人事本部長は、
「今期の努力や物価高に加え、地域経済に与える影響を考慮した。」
NECは、
「福利厚生に使える2,000円分のポイントを付与する。リスキリングに生かしてほしい。」
三菱電機阿部郁成上席執行役員は、
「持続的成長に向けた人への投資に考慮した。」
イオンは、「パート従業員の待遇を正社員と同等とする制度改善を併せて行った。」
例えば、120時間以上働き、試験に合格したパートを地域限定正社員と同等の待遇+子育て支援手当も支給する。
すなわち、単純な横並び賃上げではなく、ベア見直しに併せて
リスキリングや労働形態の見直しなどの制度改善も併せておこない、
終身雇用の中で物価高に応えるだけではなく、
労働のあり方も労働契約の形態も変わっていく序章のような動きを感じます。
マツダが地域経済に与える影響を考慮するとしたなら、
従業員の給料が増えて消費を刺激するだけでなく、
下請け企業への価格転嫁を積極的に行い、
サプライチェーン全体、9割以上を占める中小企業の価格転嫁が進むようにして欲しいと思います。