親世代は、公的年金が機能し、

子世代は、個人年金で上乗せを図り、

孫世代は、給料すら上がらず、個人年金の掛け金もままならない。

 

社会・経済情勢を考えれば、こんな印象を受けませんか?

 

我が家は、そうです。

私は、子世代。

親は、高度成長時代を生き抜き、

財産を築き、アパート収入もあり、年金ももらっている。

私の子供、親から言うと孫世代は、

非正規労働や正規でも給料が上がらない生活を送っています。

 

親は、90歳を超え、

20万円から30万円の高級有料老人ホームのお世話になるとしても、

30万円のうち15万円は、年金とアパート収入で賄え、

180万円×10年=1,800万円あれば、十分です。

 

こうした、親世代の資金計画を立てたのち、

余剰資金を後継者世代に移転させることを考えてはどうでしょうか?

 

孫世代には、「時間」があります。

運用利率を5%で計算すると、

15年で贈与した資産は2倍になります。

30年あれば、4倍になります。

 

一度の贈与でなくても、

保険金相当の贈与を毎年続けていくことも考えられますね。

 

毎年一定額を贈与する「暦年贈与」は、年110万円まで税金はかかりませんが、

今年の1月以降の贈与については、

相続時に7年分戻して、相続財産に組み込まれることになりましたね。

 

「相続時精算課税制度」は、

2,500万円までは、無税。

プラス、毎年110万円の基礎控除が、(暦年贈与分とは別に)あります。

この基礎控除部分は、相続時に割り戻されない控除枠ですので、

これを有効に活用してはいかがでしょうか。

 

例えば、

2,500万円を一度に贈与し、

毎年、110万円以内の保険料を孫に贈与。

孫は、祖父を被保険者とした生命保険の支払者になる。

という、「保険料贈与プラン」です。

 

祖父死亡時の保険料は、

孫の「一時所得」になり、税金の支払いは生じますが、お得な税率です。

具体的には、

受け取った保険料から50万円の一時所得控除を控除して課税対象額を計算、

税率は本来税率の2分の1です。

 

40歳の孫も70歳になるころには、おじいちゃんから贈与された2,500万円も1億円になり、生命保険金も受け取ることができますね。

 

相続財産を減らし、孫の「時間」という財産を財産形成に活用するという方法です。