昨年11月2日の日本経済新聞「経済教室」に大阪大学の池田学教授が寄稿されている。
2012年の認知症者約600万人。
軽度認知障害(MCI)500万人といわれていた。
2025年には、認知症者は700万人になるとも推計されている。
それだけではない。
65歳以上のうち、単身世帯が3割。
夫婦のみ世帯が6割をしめ、家族と暮らしている高齢者は、1割に過ぎないのだ。
こうしたなか、
「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が、昨年6月に成立した。
①地域で尊厳を保持しつつ他の人と共生することの重要性。
②認知症の予防・診断・治療・リハビリの確立、研究成果を普及、活用、発展させることを目指している。
65歳以上の高齢者の4人に1人がMCIや認知症とともに生きていく時代。
90歳の9割は認知症になるといわれている。
皆が当事者予備軍なのだ。
いきいきと尊厳を持ちつつ暮らしていける共生社会を実現しなければ、
はるかに複雑な多様性の尊厳なんて不可能だと教授は言い切っている。
アルツハイマー型認知症のコストは、7.4兆円。
介護者の無償対応を含めると12.6兆円が社会的費用として消えている。
費用、損失としてとらえるのではなく、
共生すべき一員として、地域社会が迎え入れ、当事者の意向に沿って、テクノロジーと専門職による生活支援、治療を組み合わせる仕組みを作ることが大切だ。
家族の問題、当事者の問題ではなく、だれもが行く道を地域社会として共生するための英知を結集しなければならないと思う。
私の両親、妻の両親とも90歳前後で、軽度認知障害を持っている。
現実問題が迫っている当事者なのだ。
両親の親世代は、30歳から50歳代で亡くなっているが、親世代は4人とも90歳に手が届く時代になり、100年時代はやってきた。
認知症との向き合う地域社会のあり方をも問われている。