獺祭は、山口の山奥の小さな酒蔵と言っていたけど、
いまでは、とてもメジャーで大きくなったね。
今年の9月には、ニューヨークに製造拠点を設け、
「グローバルブランドに転身する」と決意を表した。
獺祭は、2006年以降何百回もニューヨークで獺祭を飲む会を催してきており、
現地でのブランドも定着しつつあり、
ニューヨークの金融街で人気に火が付き、
香港、ロンドン、ドバイに広がっていった。
パリのフランス料理の巨匠ロブションの目に留まり、
コラボレストランを出店したほどだ。
とはいえ、「この10年くらいは踊り場の状態だった。」(社長)ようで、
海外展開した勢い(伸び率)は少し衰えてきたのかもしれないが、
その前の勢いだすごかっただけのことのようにも思えるけどね。
このころ、ニューヨークの料理大学
カリナリー・インスティチュート・オブ・アメリカ(CIA)から、
「学生たちに酒造りの現場を見せたいから、校内に工場を建てないか。」
とオファーがあったそうだ。
ニューヨークは、食文化が集まり、新しいものが生まれ、広まっていく街。
情報発信だけでなく、現実にビジネスマンが活動している街。
2016年にゴーサインを出し、準備を進めてきたが、やっと開設の運びになった。
大学でも講座のサポートをして来たり、講義を受け持ったこともあるが、
今後は、研修生を受け入れることもできる。
大学の受講生は、世界中から来たシェフ、ソムリエたちだ。
この投資は、人脈を広げ、ブランド価値を高める基盤となりそうな予感がする。
これまでも、獺祭は、旧来の日本酒酒蔵が行っていたような
杜氏制度をやめ、社員として酒造りに携わり、
失敗も成功もすべてのデータを収集し、共有している。
その輪が大きくなり、社内競争も起こってきそうだ。
日本企業は、日本での比較、シェア争いをすることが多いが、
最初から世界の中での「酒」の位置づけを意識していた桜井社長が、
さらに一歩、世界ブランドへの挑戦に歩み出た。
グローバルブランドに転身するための基盤が整ってきた。
今後が楽しみだ。