東別院の、「老いと命の相談室」では、
予防的カウンセリングというものを行なっています。
予防的カウンセリングとはなんぞや
それが、第3回「老いと命の相談員養成講座」の内容の1つでした。
昔は必要のなかった役割なのだそうです。
要するに、家から一歩出て受けた社会のストレスを、
家族や同僚や友達に語ることで発散させていたのに、
現代では、それが難しくなった。
ということ。
人間は、家から一歩出れば、ストレスを受けます。
受けない人はいない。
ストレスのない社会生活はない。
人によっては、自宅でもストレスの嵐かもしれませんけど~~~~
と、講師の譲先生は、豪快に笑っていらっしゃいました
学校で嫌なことがあった。
でも、家に帰ってくると、
「ちょっと聞いて~~~~。
むかつく~~~、あの先生ったらさ~~~~」
と話し始めると、それを聞いてくれる親がいました。
でも、共働きが多くなった現代では、
玄関を開けても、受け止めてくれる人は、いないこともある
じゃあ、友達に、と思っても、
友達では何かと差し障りもあるし、その友達だって、
塾だの、習い事だので、忙しくて会えない
同じように、社会人だったら、同僚とのアフター5に、
「聞いてくれよ。
あの上司ったら、ほんとに理不尽なんだよな~~~~」
なんて話せたりしたのに、
残業続きで飲み会なんてできなかったり、
そんなのに付き合ってるなんて、時間のムダよね、という希薄さだったり。
もう一つ、これはわたしが思ったこと。
ふた昔前だったら、専業主婦が多くて、
旦那さんの愚痴を聞いてあげられる余裕もあったかも、しれない。
でも、今は多くの奥さんだって、働いている。
ストレスを抱えて、帰宅します。
いやあ、仕事してなかったとしても、主婦にだって、ストレスはあるしな~~~~。
ママ友とか、子供とか、義父母とのetc.、えとせとら……
正直、
「あなたの愚痴なんかに付き合ってられないわ
だって、わたしだって聞いてもらいたいんだもの」
だと、思います。
現代社会において、人は、
自分のストレスを吐き出す場所と相手を持たない。
そして発散できないストレスが、積もり積もって、重大な問題を引き起こす……。
その問題を引き起こす前に、東別院で、
そのストレスを発散できる場所と相手、
「今、この場所、この相手」=心のよりどころ。
を、提供しましょう。
というコンセプトなのだそうです
問題に発展する前に、発散させる。
だから、「予防カウンセリング」
確かに。
本当なら、子供が帰ってきたとき、誰かが家にいて、
「お疲れ。学校、どうだった」
と、聞いてあげたり。
「そうなんだ~~~。それは大変だったね。
良く頑張ったね~~~~」
と、聞いてあげられたらいい。
でも、実際には、色々な事情で、共働きの家庭、
さらに核家族の家庭は多い。
その実情を見て、それが悪い、というのではなく、
それを社会で提供していきましょう、というのは、とても良いことだと思います
ただ、心配なのは、
「ストレスの発散場所とされた人は、その負の言葉のストレスから、
どうストレスを受けずにすますか」
ということ。
わたしも相談されることが多いので、これはとても気になるところです。
これからの講義で、その点が示されていくのかな
示されないのであれば、ぜひ、お聞きしてみよう
と、思うのでした
それにしても、この講座、本当に入門として、充実していると思います
お寺の人でなくても、
真宗門徒でなくても、
どなたでも、受講可能ですので、
興味のある方は、ぜひぜひ東別院のHPをご覧になってみてください
相談員にならなくても良いのです。
毎日の、あなたの生活に、ご家族に、大切な人に、役立ててください。
というスタンスです
オススメです