パパ、たんたん、大学生長女(ももちゃん)、高校生長男(ターボ君)、中学生次男(末っ子)の5人家族です。

ベルギー時代は約15年前の情報なので、参考程度にご覧ください!

末っ子は帰国後に生まれました。


♪見てくださる方、いいねをくださる方、ありがとうございます♪

 

下矢印パパお父さん談です。

 

注意2009年の情報です。)

 ベルギーに来てからの手続きの話はいくつかしてきたが、ここでは、日本を発つ前に行う手続きについてまとめておく。

 

必要書類には有効期限付き(大抵のものは3か月以内)のものもあるので、早めに準備すれば良いというものではない。

 

そして、長期(3か月以上)滞在用のビザの関係書類は、出国の3か月前からでないと在日ベルギー大使館に提出できないし、労働許可書は、契約の開始から2か月前からでないと申請できないのだ。

 

とはいえ、取得に時間がかかる書類もある。


よって、それらを考慮して、計画的に準備することが肝心だ。

 まずは、在日ベルギー大使館について示す。

 

注意点は、以下の通り。

 

ただし、あくまで自分が聞いた時点の情報なので、自身で確認する必要がある。

1. 在日ベルギー大使館についての注意事項


1) 電話での問い合わせはできない。問い合わせは、直接出向く(東京にしか事務所はない)か、FAXを送ることになる。


メールも使えるが、迷惑メールフィルタが強いらしく、届かないことがあるとのこと。


メールが1度でも届いていたら大丈夫と思う。


私の場合は、1度メールを出したら返事が来たので、その後は緊急のことでなければメールで連絡をとった。


2) ビザ受付、無犯罪証明発行依頼書、健康診断書などに関わる窓口対応は月曜日から木曜日の午前9時半から正午12時まで。


3) 出来上がったビザの受け取りは月曜日から木曜日の午後3時から4時半まで。


4) 上記の通り、ビザ申請書等の提出は、出国の3か月前から受け付け可。


5) 健康診断は、聖路加国際病院(東京)で行うように指定されている。


遠方でそこに行くのが難しい場合は、各地の赤十字病院でも良いらしい。

2. 長期滞在ビザに関する手続き


 詳しい資料は在日ベルギー大使館でもらえるが、まずは、自分が長期滞在する組織の担当部署(自分の場合はルーヴェン大学の人事部、学生の場合は国際部)から、自分に必要なビザの種類について詳細な(正しい)情報をもらおう。


自分の場合は、労働許可証が必要な「就労目的日本人長期滞在予定許可証(ASP: The Authorization for Provisional Sojourn)、あるいは、タイプDのビザ」の手続きをする必要があった。

 

しかし、以前に書いたように、ベルギーの大学側の手違いで労働許可証が必要ない「日本人研究者用の長期滞在ビザ」(ポスドク用ビザとでもいえる?)の手続きをしていた。

 

自分の場合は日本の会社から給料をもらうことになるので、労働許可証は必要ないのかと思っていたし、大学側に確認したときも最初は必要ないと言われていた。

 

しかし、結局は、学生やポスドクではなく大学のスタッフ(self-supporting visiting professor)という立場になるので必要だったのだ。

 

したがって、順番的には、大学側から労働許可証を取ってもらってから、大使館にそれを含めた必要書類を提出することになるはずだった。

 

そこで、まず(本来の順番通り)、労働許可証の手続きに必要な書類を以下に示そう。

 

書類の提出は、ベルギーでの契約開始の2か月前から可能である。

 

訪問期間によって若干必要書類が異なる場合も予想されるので、各自で確認しないといけない。

2.1 労働許可証取得手続き


(W1) 英文健康診断書オリジナル


 労働許可書を申請する時点から3か月以内のもの。

 

EEA(欧州経済領域)内の病院で受けたものでない場合は、ベルギ―大使館が指定した病院で受け、さらに、診断書に大使館のスタンプを押してもらわないといけない。

 

在日ベルギー大使館は、上記のように聖路加国際病院を指定している。

 

聖路加国際病院での診断は、月曜日しかやっていないので、早めに予約を取らないといけない。

 

下記のように、入国ビザ取得にも必要なので、労働許可書を所得したら返してもらえばいいと思う。

 

自分の場合は、(入国ビザ所得のためとは別に)労働許可書取得のために、ベルギー国内で健康診断をした。

 

その場合は、EEA内の医者であれば誰でもいいし、大使館のスタンプもいらない。


(W2) 博士号取得証明書オリジナル(英文)
 もちろん、自分が卒業した大学からもらいましょう。


(W3) パスポートのコピー
 個人情報を含む最初のページだけ。


(W4) 滞在費があることを証明する書類
 ベルギー滞在中に、現在の雇用者から給与(または、奨学金)を受け続ける旨を述べた正式な書類。


この書類には、給与(奨学金)が支払われる期間と金額が含まれていなければならない。


(W5) 出向宣言書(declaration of secondment)
 オランダ語で書かれた上記書類に必要事項を記入してサインする。


自分の場合は、説明用の英語の翻訳も送られてきたので理解しやすかった。


(W6) パスポート・サイズのカラー写真
 写真の背景が無地なのはもちろんのこと、真っ白であるほうが通りやすい。


グレーでも、ちょっとでも濃いと却下される可能性があるので注意。


他の色でも、出来るだけ薄く、白にしか見えないくらいでないとダメかも。


これは、ベルギー国内での手続きでも同様である。

次に、在日ベルギー大使館に提出する書類を示そう。

 

入国3か月前から提出可能だが、労働許可書が必要な場合はその必要書類が2か月前から提出可能なので、それを取得してからということになる。

 

手数料は無料である。

2.2 長期滞在を目的としたベルギー入国ビザ取得手続き


(A1) 12か月以上残存期間のあるパスポート
 入国用のビザが貼り付けられるので、見せるだけでなくそれが張り付けられて戻ってくるまで提出することになる。


(A2) シェンゲン(Schengen)・ビザの申請書
 2部記入してサイン。


申請書は、大学からも大使館からももらえる。


(A3) パスポート・サイズの写真3枚(内2枚は、A2の申請書に貼付)
 紙サイズ4.5×3.5cm、頭頂からあご先まで2.5から3.5cm。


写真に関して労働許可書のところで述べたことを参照されたい。


(A4) 労働許可証オリジナル、および、裏表のコピ-1部
 大学の担当部署に必要書類を提出する。


大学側が申請して、取得できたらオリジナルを日本に送ってもらうことになると思う(自分の場合は、手違いでベルギーで手続きした)。


(A5) 無犯罪証明書
 これは面倒。

 

まず、大使館から「無犯罪証明書発行依頼書」を発行してもらう。

 

その際、大使館に、会社のレターヘッド等に氏名、生年月日(元号)本籍、現住所、会社名 役職または所属部署名を明記した書類を提出する。

 

そして、依頼書をもって現住所のある各都道府県の警視庁に本人が出頭して取得する。

 

ただし、警視庁では、「渡航証明(犯罪経歴証明書)」と呼ばれている。

 

取得場所や必要書類については警視庁のホームページを参照されたい。

 

その後、外務省の証明班で、その無犯罪証明書に「アポスティーユ(Apostille)」(付箋による証明)を受ける。


アポスティーユの必要書類等については、外務省のホームページを参照されたい。

 

さらに、大使館に持参し開封(本人開封無効であるので注意)し、各自で赴任先言語圏によりフランス語またはオランダ語に翻訳してもらい(翻訳会社のものに限る)、翻訳が間違いのないものであるという旨の宣誓書を上記言語により作成してもらう。

 

そして、翻訳者に公証役場に出向いてもらい、翻訳者の署名証明およびアポスティ-ユを取得してもらう。

 

家族のビザを取得する場合、戸籍抄本に対しても同じ手続きがとられる。

 

自分は、大使館から教えてもらった日本リンガサービスを利用した。

 

やってもらうことが翻訳だけではないので、経験のある翻訳会社を選ばないと、手続きがスムーズに行かない可能性があるからだ。


(A6) 英文健康診断書オリジナル1部
 労働許可証を発行する際にも必要なので、労働許可証と一緒に送り返してもらえばいいと思う。


自分の場合は、(労働許可証所得のためとは別に)日本で聖路加病院で診断を受けた。

ちなみに、「シェンゲン・ビザ」とは、シェンゲン協定というのを結んでいる国(EU加盟国とは若干異なるので注意)において有効な長期滞在ビザのことであり、最終的にもらうビザである。

 

つまり、ベルギーに住所を有することにはなるが、基本的にシェンゲン協定加盟国内に長期滞在するためのビザなのである。

 

ヨーロッパを旅行する際は、EU加盟国ではなくシェンゲン協定加盟国間で国境検査がないということを覚えていないといけない。

 

例えば、ベルギーからイギリス(ともにEU加盟国)に行く(帰る)ときは、イギリスがシェンゲン協定加盟国ではないためにビザやパスポートのチェックがある。

 一方、自分以外の家族は、日本で入国用ビザの取得を免除されており、現地に行ってから必要書類(戸籍謄本と配偶者の無犯罪証明書: いずれの書類も現地の言語に翻訳しなければならない。

 

つまり、本人の書類と同じ過程を踏む)を現地の市役所に提出すれば良い。

 

とはいえ、家族用の入国用ビザを取得しておいたほうがやはり安心であろうということで、我々は妻と子供の分を全て取得した。

 

自分以外の家族用の入国ビザを所得するには、さらに以下の書類が必要であった。

2.3 家族用の入国ビザ取得手続き


(F1) パスポ-ト(残存期間1年以上)


(F2) シェンゲン・ビザの申請書
 各自2部記入してサイン(もちろん、子供のものは親が代筆)。


(F3) パスポート・サイズの写真3枚(内2枚は、F1の申請書に貼付)
 (A3)と同様。


(F4) 無犯罪証明書(21才以上のみ)オリジナル1部およびコピ-1部
 本人のものと同様な手続きで翻訳。


(F5) 英文健康診断書オリジナル1部
 本人と同様に、指定された病院で取得。


結局、診断と英文の健康診断に大人1人19,840円かかった。


子どもはもう少し安かったが、本人も含めて家族全員分だと大分お金がかかる。


(F6) 戸籍抄本
 子がいる場合は謄本1家族1部オリジナルを取得し、1人を除きそれぞれコピ-で対応。

 

オリジナル1部、コピ-1部。

 

無犯罪証明書と同じ過程を踏んで翻訳。

 

結局、戸籍謄本翻訳に26,250円、宣誓書作成およびアポスティーユ手続きに17,850円かかりました。

 

もちろん、こちらから戸籍謄本を送り、翻訳会社から送り返してもらうのに別途送料もかかります。


(F7) ベルギ-において住居があることを証明する書類
 賃貸契約書のコピ-2部、または研究者の雇用主または受け入れ先機関からの充分な住居が提供される旨の英文レタ-、オリジナル1部コピ-1部。

 

この取得は一般に難しいので、会社から収入の証明をもらい、それがベルギーで住居を有するのに十分な金額であるとコメントしてもらうことで対応した(大使館の方から、そう言われた)。


(F8) ベルギ-において医療保険があることを証明する書類、オリジナル1部コピ-1部
 ベルギ-での医療保険証明書、または、ベルギ-保険会社から家族が保険に入る旨の証明書、または研究者の雇用主または受け入れ先機関などからの英文証明書。

 

もしくは最低3ヶ月有効の海外旅行保険証。

 

通常、クレジットカードには海外旅行用に3か月間有効な保険が付いている。

 

その英語の文書を取得してもよかったのだが、我々は海外赴任者用の保険に加入して、その内容を記した英文も同時に取得して提出した。

 実際に自分がポスドク用ビザのために提出した書類には、労働許可書が含まれていなかっただけで、労働許可書取得時に提出すべき書類が含まれていた。

 

そのため、無事に入国用のビザは取得でき、ベルギー国内で労働許可書だけ取得すれば済んだのである。

 いずれにしても、最終的に、パスポートに長期滞在を目的とした入国用のビザ(3か月間のみ有効)が貼り付けられて戻ってくる。

 

そして、その有効期間内にベルギーに入国し、原則として、入国後8日以内に最寄の市役所で登録の手続きをしないといけない。

 

そして、正式な滞在許可証(ベルギーのID)が取得できるまでは、ベルギー国内を出てはいけない(数週間から数カ月間)。

 

ただし、以前に書いたが、上記の8日以内というのは厳密にチェックしていないようで(少なくとも、ルーヴェンでは)、多少遅くなろうとも住まいを決めて大家さんと契約を交わしてから市役所に行かないと手続きが始まらない。

3. その他
- 解約など
 電話(固定、携帯)、インターネット、住居、ガス、電気、駐車場など。

- 国際免許証
 警察庁のホームページをみてください。

 

入国してすぐにレンタカーなどを借りるときに必要です。

 

ただし、国際免許証は、日本のオリジナルの免許証も同時に所持していないと有効ではないので注意が必要です。

 

また、ベルギーでID取得後に、日本の免許証をベルギーの免許証に変換することが可能ですので、その点においても日本の免許証ももっていかないとダメです。

- 入国時の数日間のホテル予約
 長期滞在先の機関に問い合わせてください。

 

寮やゲストハウスなどがあるかもしれません。

 

ルーヴェン大学の場合、家族用のゲストハウスが少ない(海外から来た客員教授や研究員の家族は、空いていればベギン教会の宿舎(groot begijnhof)に長期的に住める)ので、家族がいる場合は、単身で入国し(単身用のゲストハウスはある)、住居が決まってから家族を呼び寄せることを(当時のルーヴェン大学のホームページでは)強く勧めていた。

 

しかし、自分の場合は、妻が後で子供を2人を連れてくるのは大変という判断から、家族全員分の入国用ビザを入手してみんなで同時に入国した。

 

そのため、数日間(1週間弱)はホテル暮らしとなった。


追記


 この手続き、本当に私達がしたんだっけというほど煩雑で大変でした!


こんなことも乗り越えて、パパとは戦友と思える時があります照れ