今日、久しぶりに電車の中で読書をした。ふたつの案件で3日続いた撮影がやっと昨日終わったのだ。ここ1ヶ月以上、電車内ではひたすら自分以外のセリフを録音した自分の声を聞いていた。

 1日目のドラマのほうは1ヶ月以上前から台本をいただいてはいたが、自分的には大変な役だったのでどうしても終わるまではそちらのほうに比重を置いてしまう。たくさん自主練したので何が起ころうともといった感じで対応はできたと思う。僕を抑える役の方がものすごく力一杯芝居する人でジャケットの袖に何度も顔を押し付けてはきたが、それもなんとか対応できた。その方がメイクをしていなかったのが救いだった。僕の袖がファンデーションだらけになっていたら、より色々と大変だったのだろう。

 翌日からの別案件の2日間はもっと大変だった。セリフの量が100倍以上あったのだ。救いだったのは、長台詞の大半が2日目だったことと、初日の出番が午後イチまでの香盤だったことだ。帰宅するや否や、5時間以上必死に稽古した。普段はお酒を飲んでいる時間になってもライスを掻き込んだ。ひとりでこんなに喋り倒したのは初めてだろう。もしかしたら隣の家や通行人に、同じ言葉を繰り返す意味不明な声が聞こえていたかもしれない。就寝時には、奪い去られた潤いを補うため、いつ買ったのか定かではないリップクリームを厚めに塗った。

 何度もNGを出してしまったことは本当に申し訳なく思う。僕のようなおじさん俳優は段取りであろうとテストであろうと一回たりともNGを出してはいけないと思っているので、もっと努力を続けなければならない。

 と、思いつつも今日は久しぶりにプレッシャーから解放されたので、わりとだらだらしてしまっている。明日は出演するほうではないのだけど、また気を引き締めてかからねば。

 9年超(正確には樹齢3,401日)続けていたというか、やめたいと思いつつ枯らすのもどうかと致し方なく続けていたネット上で庭を育てるゲームがやっと終了した!

 サービスを終了してくれて本当にありがとう。

 5年ほど前にやめるタイミングはあった。Javaのサポート終了とかなんとかでPC版でほとんどの機能が使えなくなったのだ。結局PC版は復活するといいつつ復活しなかった。以降スマホ版で僕は1日1回をノルマに水と肥料と日光のボタンを押し続けた。

 これでやっと、リアルな庭のほうだけに集中できる。リアルでは、今年はオクラしかちゃんと生っていない。きゅうりもトマトもダメだった。たぶん引っ越した先の土が良くなかったのだろう。ほっといてもわんさか育つはずの大葉やバジルやパクチーすらダメだったので。とりあえず今は気合いで耕して大根と人参を蒔いたが、これもどうかはわからない。

 リアルは、なかなかゲームのようにはいかないものだ。来年は、ガッツリ土を入れ替えようと思っている。

 公演が終わってからずっと、ちょっとした3つの文筆とちょっとした劇団活動に追われていた。ちょっとした3つの文筆は昨日やっと終わった。あとはちょっとした劇団活動だ。年内には終わるのではないかと思うのだが、3日後に一番大変な日がやってくる。寝不足の毎日である。

 そんななか、僕は先日初めてしめ鯖を作ってみた。あまりのおいしさにびっくりした。今朝も5時に起きて市場へ行ってマサバを買ってきた。48時間の冷凍後、また舌鼓を打つのだろう。

 相当昔福岡で(調べてみたら18年前)、こんなに旨いしめ鯖があるのか、とびっくりしたことがあるのだが、それに匹敵するほどのおいしさだった。ある意味、甘い醤油は好きではないので僕の作ったしめ鯖のほうがおいしいのでは、とも思ってしまった。舌の記憶が確かならば。

 果たして、ちゃんとオイシク撮れるのだろうか。そんな劇団のちょっとした活動である。

 先日の舞台「萬劇場夏の短編集」が「TOKYO MX news FLAG」で放送されました。運よくちょっとだけ我々の本番中の映像もありますのでよろしければご覧ください。たぶん一発目にやったから使われたのだと思います。

 

 おかげさまで、劇団ヨロタミ第28.75回公演『折戸通り商店街 中年部』を無事終演いたしました。残念ながらベストショートストーリー賞の受賞には至りませんでしたが、毎度多くの笑い声に包まれましたこと、心から感謝申し上げます。

 こっそり教えてくれたのですが、お客様の総投票数と、ヨロタミ目当てじゃないお客様がうちに入れてくれた投票率もダントツだったようです。あくまでも私個人の意見ですが、そりゃそうだろうと思います、全部の芝居を観ているので。全団体の芝居を観ているのは、これだけの出演者がいながら僕を含めたヨロタミの3名だけだったようです。チケット代は他の団体も含めた金額だと思うのだが……。

 投票数はあくまでも参考ということなので、致し方ないと思っています。今までたくさんの賞レースに参加してきて(ほとんどの公演がそうなのですが)、詳しくは言えませんがいろんなことがあったので。

 悔しくないと言えば嘘になるかもしれませんが、本当にそこまで悔しくはない。歳をとったという事でしょうか。

 ただ、我々が芝居できるのもお客さんがお金を払って観にきてくれているのだということだけは絶対に忘れないでほしい。そういった意味では本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 それにしても受賞団体は嬉しそうだったなぁ。うちらもそういえばそうだった。知らず知らず嬉しさよりも安堵が勝るようになってしまった。次何かの機会があれば心から喜んでみたい……いや、いつも心から喜んでいた、終演後のお客さんの笑顔を見るたびに。

 話は変わりますが、仕込みとかバラシとかその他の仕事を快くやっていたのは一部の団体だけだった。今回は劇場の好意でお金まで出してくれたのにやらない人はやらないのだなぁ、と思ってしまった。仕込みとバラシはかなり高年齢化していた。僕もまだまだ若いのかもしれない。自宅でのダンスの練習で股関節を痛めてしまったが、本番前には治ったのでまだ若いのでしょう。

 これからまた新たな台本を書くわけだが、歌はうたうかもしれないけど厳しめのダンスはやめておこう……いい歳して世間にだいぶ遅れてBTSがかっこいいと思ってしまった自分に笑えてしまう。そうなのです、BTSのように踊れないものかと股関節を痛めてしまったのです。本番直前に身をもって己を知りました。僕は、BTSのようには踊れない、と。