受験とモチベーション その3
難関大学や国立大学医学部に合格することが自己目的化すると、厄介なことがあります。
大学に入学することは、手段であり、最終的な目的ではありません。
東大理科三類は医学部に進むコースで、日本の大学の中で、入試段階では最難関です。
しかし、東大医学部卒業者の医師国家試験の合格率は、最高ではありません。真ん中より少し悪いくらいです。
2021年の薬剤師国家試験では、薬学部のある
国立大学13校の中で、京大がワーストです。
このことについて考えてみます。
最難関に合格することが自己目的化してしまうと、合格したことで満足し、モチベーションがゼロに低下します。
合格して医学を学び立派な医師(どういう医師が立派かは想像に任せます)として、活躍することが本来の目的です。
しかし、一旦、ゼロになったモチベーションを再び上げて最短でも国家試験に合格するまで維持し続けることは容易ではありません。
医学部に限らず、大学生になると、親元を離れる人も多く、また、受験生の時とは違って様々な誘惑(勉強の妨げ)があります。
そうした中で、医学部の場合、最短6年間、モチベーションを維持し、自己管理をする必要があります。
小学校高学年、中学、高校と、勉強ばかりしていた人は、大学入試からの解放感に浸りやすいと思います。
色々なことを合格まで、我慢してきた反動と言えます。
少し極端な例になりますが、知っていることを紹介します。
A君は知床半島の近い町の中学から同じ高校に入学しました。成績はトップクラスではありませんが、国立大学医学部に現役合格しました。医学部に入った仲間とドライブし、交通事故で亡くなりました。
Bさんは睡眠5時間で勉強し、国立大学医学部に合格しました。彼女は高校と自宅の往復だけで、一日15時間、勉強したそうです。
能面のような白い顔に、いつも充血した目だったので私は「赤目の白ウサギ」とあだ名を付けていました。
同じ大学医学部に入った同期の話では、入学後、過激派の先輩と同棲するようになり、成績は下位だったようです。
大学まで異性との付き合いが無いと、免疫が無いのでハマりやすいと思います。
合格でタガが外れた上に同棲すると、高校生の時のように一日15時間も勉強できません。
私は、大学入学まで色々なことを本人が我慢したり、また、親が子供に我慢を強いることには反対です。
東大を目ざしていても自主自律で、遊ぶ時は遊んだ方がいいと思います。異性との交際も
いいと思います。
大学入学後に、それまで我慢または我慢させられていたことの反動が無いからです。
