1 試験の目的と範囲を理解する
1)普段のテスト
小学校でクラス担任がします。
理解しているかの確認が目的です。
試験範囲が狭く、習ってすぐ後なので、むずかしくありません。
このテストが良くても安心できません。次の単元に進むと忘れる子もいます。
2)統一問題テスト
小学5〜6年にありました。試験範囲の広いテストに慣らす目的と中学受験者対策を兼ねていました。
試験範囲は、それまでに学習したことが全部です。
算国社理の4科目別に、それまで学習したことの頭への定着度が分かります。
覚えたつもりがちゃんと理解していない、忘れているなどが分かります。
試験範囲が広いので、一夜漬けのような勉強が通用しないことも分かります。
3)中間・期末試験
中間、期末試験は、成績評価をする為の試験です。
試験範囲は、前の試験から直前までの学習内容です。
中学校では、英数国社理のほか、保健体育、音楽、美術、技術家庭の試験もあります。
保健体育以下の4科目は、ペーパーテストと実技で評価されます。
公立高校入試で内申点として利用される為、ペーパーテストで稼ぐことが必要です。
しかし、大学入試には関係ない科目なので、
5段階評価で4でもいいと思います。
英数国社理にできるだけ多くの時間を充てるべきです。
高校では、自分の大学受験科目以外の科目は、中学の保健体育以下の科目と同じ扱いでいいと
思います。
4)実力テスト
ある時点の実力を見る為の試験です。
中学校は、それまでに学習したことが、試験範囲です。
高校では、まだ学習していないことも出題されました。ハイレベルの進学校では、大学入試問題が出題されます。
ある同級生が、クラス担任(数学の先生)に
まだ習っていない単元の出題はおかしいと抗議しました。
「しかし、英語は満点💯もいるし、数学は95点が最高だ。君が両方とも50点なら、現時点で英語で50点、数学で45点の実力差があるということだ」
5)公開模試
中高一貫校を除くと、高校入試を受けるのが一般的です。高校のレベルは、ピンからキリまであります。
高校は入学難易度で、例えば、A ランクからG ランクまで、偏差値で輪切りにされます。
中学3年になると公開模試を受けます。
中学校や進学塾の進路指導は、公開模試の偏差値で行われます。
過去のデータ蓄積から、合格可能性が分かります。
実際の高校入試問題より少しむずかしい問題が出題されます。
大学受験する生徒は、全国規模の公開模試や校内模試を受けます。
6)入学試験
入学試験は、受験者の中から入学者を選抜する為の試験です。
公立高校は、中学校の学習指導要領の範囲内で出題されます。
北海道では、公立高校入試問題が、高校のランクに関係なく、同じ問題でした。そのため、むずかしい問題は出題されません。
入試点で差がつかないと、Aランクの高校は、内申点で合否が決まってしまう弊害がありました。
そのため、近年、入試問題の一部を学校裁量問題と称するむずかしい問題に差し替えるようになりました。
国公立大学の入試問題は、高校の学習指導要領の範囲内で出題されます。
大学院修士課程の入試は、専門科目と語学で行われます。
入試は、最低限、合格すればいいのですが、
入学後のことを考えると、ギリギリ合格ではなく、上位で合格すべきです。
ギリギリ合格では、ついて行くのに四苦八苦します。上位合格なら、入学後、楽できます。
中学校は、公立中学校で入試がありません。
上位1%以内を目標にしました。
入学直後は550人中5番で目標達成。
高校入試は、公開模試の成績から入試点だけなら上位2%以内も可能でした。
しかし、入試点と内申点の合計なので、上位5%以内を目標にしました。
オール5でなかったので、500人中25番とギリギリ5%でした。
入学後、25番より悪い順位はありません。
大学入試は、合格者の上位10%以内を目標にしました。東大は入学後に進学振り分けがあるからです。全優でなく、良が5つありましたが、目標は楽にクリアしていると思います。
東大大学院入試は、専攻の定員が16人だったので上位20%の3番以内を目標にしました。
結果は2番で合格しました。
中学や高校の入学式で「皆さんは、今、新しいスタートラインに立っています、云々」と言う校長がいます。
はっきり言って、これは、大ウソです。
私は、中学入学時点に英数国社理の中2まで終わっていました。
高校では、中2で英検1級合格の女子がいました。
1、2年の実力テスト(英数国3科目)では、いつも彼女が学年の1番でした。