まずはファーストデリバリーから、oiraの新作コレクションが到着。タイトルは”005 / I (私) record (記録する)“。001から始まるoiraのコレクションもようやく第5話目を迎える。今シーズンはこれまでを振り返りながらoiraの中での定番を作るというシンプルなテーマ。ファーストコレクションから作り続けてきた洋服を少しアップデートさせたものや、何も変えないもの、ちょっと新作、といったラインナップになっている。デザイナーの髙橋さんが提案するoiraの定番は、誰もが着やすいベーシックな服というより、ブランドのイメージを伝える上で大切な要素を抽出したセレクト。挑戦的なデザインをグッと引いた今回は、ある意味oiraらしさを体現した真っ直ぐなものづくり。初めてブランドを知った人にもスッと入っていくoira入門編的なコレクションに仕上がっている。



今期からタグがサイズダウン


oiraが高畑勲映画「ホーホケキョ となりの山田くん」をコレクションのヒントとして挙げていたことを思い出す。先月、ヨーロッパから帰国前にネトフリにダウンロードして(海外ではネトフリでジブリが観れる!)飛行機で初めて鑑賞した。それは大阪在住の平凡な家族の何気ない日常を淡々と描いた作品だ。その時めっちゃ遅ればせながら観た「もののけ姫」に続いて観たこともあってか作品は素朴に感じられた。何かの手がかりになるかも?と思っていたが、当時は正直どう作品と結びついているかわからなかった。毎度のことだが、oiraの考えに触れるのは結構難しい。完全に知ろうとするのも野暮な気もするが、自分が言葉に出来ないのもなあと思い、またまた電話で色々聞いてみることにした。



髙橋さん


Human Beings Storeの近澤さんと居合わせた

このあと一緒に電車で帰った


ただいま髙橋さんは絶賛買付中。最近東京に出した旗艦店兼骨董品屋onra(オンラ)の商品仕入れのため、僕たちと入れ違いでヨーロッパに滞在している。仕事の合間に時間を割いて、コレクションの話をしてくれた。


どうやら「となりの山田くん」で描かれた“普通”の物語は、oiraが考える“普通“なものづくりと共鳴する部分があるようだ。簡素かつ余白がある状態を作る意識に近いという。ちょっとずつわかってきた気がする。確かに、「となりの山田くん」では作画で急に背景を白紙っぽくしたり、登場人物の会話の間取り方や無音のシーンで笑いを誘ったりしているところが印象的だった。余白の使い方が綺麗だった気がする。

「最近は手を加え過ぎたものが多い」と言う髙橋さん。今回作った洋服は、痕跡がつきやすい無垢の生地を使ったり、着用者の想像で自由に着られるものを意識したという。これまでのコンセプトで固めた服というより、まわりの状況に委ねて遠くに投げたようなコレクション。手を掛け過ぎないことで、所有した人がストーリーを築いていけるような服を作るということ。服作りに対して原点回帰の姿勢でもある気がする。



Dress shirt / French linen


Zukin half coat


Zukin half coat


Otafuku coat


今回は記録のコレクションということでブランドタグに東京の

書店Silvergrlatinが収集している古写真の現物が1枚付属しているという。クレイジーすぎる。


ファーストデリバリーでは春先に着れるライトアウター系とシャツが一足先に到着。どの型もめちゃめちゃ良い!ナイロンのオタフクコートもリネンが入った軽い素材で春らしくさらっと羽織れるし、ズキンコートの100%リネンの生地も最高。自分はすっかり暑くなるまではオタフクコートを着倒そうと思っている。

ヨーロッパ買付の古着も全部届いて、oira以外のブランドも春夏物が入り始めたので店内充実してて楽しんでもらえると思います。

ぜひ!


佐々木