お腹は少し張っていましたが

痛みはありませんでした







ところが、夜中にトイレに行き、その際に拭いた紙に血が付いていたのでした








慌てて携帯で便器の中を照らすと手のひらサイズくらいの血が溜まっている…アセアセ








これは、ヤバイかも…









いつ、赤ちゃんがどうなるかわからない不安を感じて急いで主人を起こし、今後について話しました








直ぐに帰ろう








私たちは朝早くにレンタカーを返し飛行機で帰ろうと決めたのでした








ただ、実は、これまでに少ない残量の中、携帯で空港に電話をかけたり、ホームページをひらいたりはしていたんです💦

でも同様に考える人が殺到しているのか、全く繋がらなかったんです💦







つまり現地(新千歳空港)に直接行くのは

空港自体が機能していないかもしれない、

そもそも飛行機が飛んでいないかもしれない、

席がとれないかもしれない、という不安の中での







一か八かの賭けでした










翌朝、道中に開いているコンビニがあれば、充電器と飲食物の購入と、トイレ休憩のために寄るのですが、充電器はどこに行っても売り切れで置いてありません

飲み物も、ジュースや炭酸水は置いてあるのですが水やお茶もないですし、食べられそうな物もお菓子くらいしか置いていません

更に停電の影響で断水のため、トイレが使わせてもらえないのです

(レジは使えず、店員さんは手計算されていました💦)








妊婦は血栓ができやすいので水分は摂らないといけないですし、更にお腹の圧迫で頻尿がちです









レンタカーで必死に物資の確保をしながらトイレのできるところを探しますが、そもそもコンビニ自体あいているところがないのです

(セブンイレブンは全店閉店していました、ローソンセイコマは比較的あけてくれていて助かりました💦)








公共施設も探しましたし、電気屋さんにも行ってみましたが閉まったままです







もうトイレについてはどうしようもありませんでした(どうしたかは御察し下さい💦)







そして観光先で細かい道はわからないのでGoogleマップを使わざるをえず、携帯の充電もできないまま残り10%しかない状態になります…








そんな中、新千歳空港近くまでやってきました

ここでレンタカーのガソリンを満タンにして返さないといけませんが、ガソリンスタンドはどこも長蛇の列です💧諦めて並んで待ちます








この間にも時間がどんどんどんどん過ぎていきます








やっとガソリンを入れることができ、無事にレンタカーを返却しました

空港まで、右手は長女の手を引き、左手はスーツケースをコロコロさせながらとぼとぼ歩いていきました








ちらほら同じ方向に向かう人を見かけます

《あっこれなら飛行機、もしかしたら飛べているかもしれない…》そんな希望と安心が混ざった気持ちで中に入ると…








そこには異様な光景が広がっていました









暗がりの中、受付前に長蛇の人の列が、そして廊下には服やタオルを下にひいて寝たり、座り込んでいる人たちで溢れかえっていたのです







どの人も怒ったような険しい顔だったり、疲れ切った顔だったり、虚ろな顔だったり…

たまに怒声のようなものも聞こえてきます…







私たちは無言で長蛇の列に並びました








受付まで辿り着いて、事情を話せばなんとかなるのかな❓

もともと5日後に予約していた席があるから、それを前倒しに変更できるのかな❓







そんなふうに考えていたんですが…







主人がただただ並んでいても拉致があかないからと状況を聞きに行ってくれました








長い時間が経ちました









立ちっぱなしなので、お腹は張るし、こどもがぐずるのでなんとかなだめようと四苦八苦しているとき、ようやく主人が戻ってきました









すると






主人「ここに並んでいても意味はないから行こう」







事情はこうでした

飛行機はたしかに動いてはいる、

でも席が空いておらず、この長蛇の列はキャンセル待ちの順番待ちである、変更は不可でした(順番待ちして下さいと言われた)

今のところ明日の分まで埋まっている状況で

キャンセル待ちはほぼ見通しがたっていないとのこと







廊下に溢れていた人たちがなぜいるのか

そこでやっと理解できました

キャンセル待ちをひたすら待っている、もうどうしようもなくてここでやり過ごそうとしている、と思われました








妊婦、幼児でそこまで長距離移動できない


スーツケースにリュックと大荷物


そもそも移動手段がない(レンタカー返却済み)


泊まるあてもない


食べ物はお菓子のみ


情報源の携帯はもはや虫の息


時刻は既に午後3時





万事休すえーん 詰んだ…










ここで野宿になるのを覚悟した私

「○○君(主人のこと)、とりあえず交代で並んでキャンセル待ちの予約だけは取ろう、最悪今夜はここに泊まるか、もしくは近くの宿泊で取れそうなところを予約しよう」と






一方主人は妊婦と幼児を抱えてここに留まるのは考えていませんでした

このまま一時しのぎでやり過ごしても危ない

なんとかとにかくここから安全なところに脱出しなければならないと必死でした







携帯は2人ともあと10%しかありません







ーそしてー








テンパり過ぎた主人

「○○ちゃん(←私のこと)本当に真剣に考えている❓どうしたらいいか先のことまでちゃんと考えているの⁉️ムキー














ガーン








ガーン









ガーン










一瞬なんで怒られたのかぽかーん







えっ私8ヶ月の妊婦で昨日は不正出血までしていますケド

でもなるべく前向きに言ったつもり…と言いかけてやめました











というのもいつも冷静沈着な主人が本当に本当にこんなに焦っているのを見て、状況は深刻なんだと思い直したのです








私、めちゃくちゃ方向音痴、地理ダメ、電車も道路も分からない人なんです笑い泣きだから旅行での行き方や帰り方はいつも主人に任せていました

(*主人は地理得意、1人で車で日本縦断したこともあります)







そんな私に思い付く作戦なんて…💦と理不尽さを感じつつも、ない頭を必死にフル回転させます💧







そしてふと思いついて、恐る恐る口に出たのが

「○○君、フェリーはどうかな❓動いていないかな❓だめかな❓💦」

でした