1月31日 カワハギ釣行ラスト。

前記事で忘備録を書き
上州屋渋谷店でSHIMANO ステファーノCI4+MH175を購入し
朝方茅ヶ崎へ。

快晴。凪。文句無し。 
平日にもかかわらず片舷6名ずつの12名乗船で出航。
クジ引きで右舷ミヨシ2番を選択。
右舷側だと東向きなので日の出から沖上がりまでずっと正面に太陽があり、温かい。
更に右手には相模湾越しの富士山。

僕の右隣に入ったのは船宿常連の若者。
若いけど去年、某メーカー主催のカワハギ釣りトーナメント決勝進出を果たした実力者だ。
一昨年、カワハギ釣り二回めの乗船時にたまたま彼の釣りを見て、
「若いのに凄いのがいるんだな」と…
他の釣り客が20匹前後の釣果だったのに
彼は70匹釣っていたのだ。

この日も出航前に常連のお客さんも「同じ船に乗ったらあの若者が全部カワハギ釣っちゃうからなぁ」と苦笑していた。
それくらいの凄腕なのだ。

昨年秋から本格的にカワハギ釣りを始めた僕は、
DVDや番組で名人の釣りを勉強した訳で…
トーナメント決勝進出するほどの名手の釣りを観れるなんて絶好のチャンスですよ。
船が出航してポイントへ向かう途中、別の釣り客に向け、彼がこう言った
「剣崎沖(三浦半島)のカワハギに比べたら茅ヶ崎のカワハギなんてチョロいっすよ。剣崎のカワハギはベテラン釣り客と年中相手をしてるから警戒心もあり、チョー難しいっすよ」

ほほぉ〜 そうなんだなぁ。
カワハギ釣りのメッカと言われる剣崎沖に行ったことは無いが、トーナメント決勝進出者がそう言うならそうなんだろう。

釣り開始。
全く魚信が無い。
しばらく経って例の若者の隣の客がまずカワハギを一枚。
僕もやっと一枚釣った。
新しい竿で釣ったー匹目のカワハギ。
それだけでニコニコだ。
「ちょっと渋いので移動します」と船長。

その後、あちこちと船は移動するが…
ほぼ魚信が無く、釣り客全員ポツポツ釣り上げるのみ。
そんな中、色々な手段・手法を繰り出してトーナメント決勝進出の若者は奮闘。
しかし、ダントツとは行かず…隣のお客さんの方が釣れている。
釣りの上手い人よりビギナーの方が釣れることは往々にしてある。

僕はと言うと4匹釣ったものの、あまりの渋さに…
(ここでカワハギ釣りをすることも8ヶ月間お休み、最後だからゆっくり景色を観ながらノンビリやろう)
と決め、秋からびっしり通っていながらゆっくり眺めたことが無かった富士山、
海側から観る江ノ島…を一服しながら堪能。
釣れないながらも時々、コツコツっと海底でカワハギが触る魚信を伝える新調した竿の素晴らしい感触を楽しんだ。

どこの海で釣りをやろうと
僕は最初にやることを決めている。
海に向かって「おはようございます。お願いします」と言う。
ちょっと大袈裟に言うと、僕は釣り人にとって海は遊び場であるとともに道場みたいなもんだと思っている。
釣れてくる魚(小型はリリース)を美味しくいただく、自然に感謝しながら殺生していただくのだと。

「剣崎沖に比べたら茅ヶ崎のカワハギなんてチョロいっすよ」

確かにそうなのだろう。
しかし僕はこの一言でトーナメント決勝進出の若者の釣りを参考にしようと思わなくなった。

釣りが終わり、船長が釣り客に
「もう今日はお手上げでした。すみません!」と詫びていた。
ラストが今期茅ヶ崎に於いて一番釣れない日だったらしいけど
去年の秋からの3ヶ月、
たくさんの勉強と素晴らしい楽しみをくれた茅ヶ崎の海とカワハギと船長に感謝。
また晩秋にお会いしましょう。