あまりに年末の仕事が忙しすぎて、帰って日課のスマホゲームをして寝るだけの生活でした。そのゲームしてる時間に飲むのが好きでした。

 

今日は仕事納めでした。

私の仕事は非常に精神が疲弊する仕事です。「絶対やりたくない」と思っていたけど、私の身の振り方もあって、前回の入院後からだから…

丸2年そのポジションで仕事をしています。毎日すごく疲れます。

楽しいことなんかない。

 

16時ごろから「もうすぐ今年の仕事が全部終わる!」と思って

喉から手が出るほどアルコールが欲しかった。

この開放感を更にアゲてくれて最高の気分になれることを知ってるから。

 

もう本能に近い。とこの間書いた通り、本能的に飲みたかった。

でも私はこうして自制して、自分のために(或いは私のように誰かがアルコールと戦っているのを見て、自分も頑張ろうと思う人へ)自分の感情を書いています。

 

HALT

アルコール依存症患者が避けたほうがいいもの。

 

Hungry 空腹

Angry  Anxiety 怒り 不安

Lonely 孤独

Tired 疲労

そんなもの、人間なら誰だって避けたほうがいいに決まってるとは思う。

どの感情、状態だって「よくないもの」です。

 

私は12時の休憩から夕飯は21時くらいになるから帰り道にお腹は空くし

無茶な要求をされる怒り、そもそも生い立ちや親族や人生に対しての怒り

アルコール依存症や双極性障害という抱えたものへの不安

この仕事がこの状況がいつまで続くのか先が見えない不安

帰れば一人だからいつだって孤独。そもそも仕事内容自体が孤独。

親族もいない。誰とも音信不通。友達もいない。恋人はいるけど遠距離恋愛。

孤独だからアルコール依存症になったし、アルコール依存症でもっと孤独になった。

 

いくら躁状態で3時間4時間しか寝なくても普通に働けちゃうのが躁でも

そんな状況ではやっぱり疲れる

 

どれ一つとして避けれてないし、避けられる可能性が見えない。

 

じゃあ何で今日、喉から手が出るほど飲みたくて

「多分飲むと思う。これはもう危険。我慢できない。絶対飲むと思う」

って何時間も思ったのに、なんで耐えられたのか

 

私には大切な上司がいます。

母子家庭で育って、父は子供の頃から刑務所で、もう顔も覚えてない。

再婚した継父から虐待を受けて、10代から鬱に陥って

信頼できる、憧れられる、「父親」のような人を知らずに生きてきた。

 

何度もお酒で失敗しても、守ってくれました。

でも、連続飲酒に陥るようになってからは「俺にも限界がある」と叱責してくれました。

 

長いことこの上司の下で働いてきましたが、本気で叱責されたのは2度だけです。

その2度目が前回の連続飲酒でした。

 

上司は私に言いました。

「全力で仕事をしろ。それ以外の時は全力で病気を治療しろ。人からの評価なんて気にするな。わかったな?全力で仕事をして全力で治療しろ」

と、言ってくれました。

 

連続飲酒に陥って病院に連れてってくれて「これじゃゾンビだぞ……」と呟いた。

驚愕の私生活を見た上で、

きっと上司の人生の中で初めて見たであろうアルコール依存症の末路の状態の私を救った上で、そう言ってくれました。

 

特に私には、人から「人の評価を気にするな」という一言が

様々な意味を含めて、初めて人から許されたという実感が持てました。

 

自分を責めて人を責めて、人を評価して、自分を評価して

敵か味方か、最高の人からすぐに最低野郎にころころ変わる自己評価と他者評価。

境界例人格障害の私には、「少なくともこの人はこんな私を評価してくれている。今でも。今回の事で人の目は変わるし、私は私を責めるだろう。もちろん人も私の異常さを責めるだろう。そのをわかった上で『他人の評価を気にするな』って言ってくれたんだ」と思いました。

 

明日から、新幹線に乗って金沢へ旅行へ行ってきます。

お酒1本、2本ならきっと大丈夫、支度しながら飲もう。今日は飲もう。

仕事終わったんだもん。今日くらいいいじゃん。

と完全に脳がアルコールを欲してました。

 

退社する時に、上司にあらためて謝罪と挨拶をして……

やっぱりこの人をこれ以上辱めたらいけない。と思いました。

それまでは、2本飲んだらそれ以降数日記憶が無くなることさえ

私は忘れていたのです。

 

勿論、上司にも上司は居ます。

私の失敗で、上司も上司に怒られたり、叱責されたりされてるはずです。

私にそれを言ったことは一度もありません。

 

2年前にアルコール依存症で入院したのにまた倒れた。となったら……

私の能力、生活も疑問に思われるでしょうが……

上司の管理能力を問われてしまいますよね

「どうしてこんな奴を使い続けてるんだ。代わりはいないのか。どうなってるんだお前」と言われてるに決まってるんです。

それでもずっと守ってきてくれて、今も守ってくれてるから働けているんです。

 

ボーナスをATMでおろして、札束を袋に入れて。その時やっぱり

「このお金をくれてるのはこの会社。私を拾って育ててくれたのはこの会社、ずっと入りたての頃から面倒をみてくれた上司がいてくれたから今このお金があるんだ」

と思いました。ネットでぱぱぱっと振込みとかできるの便利ですけれど、

こうして手にお金を持って、お金の大切さ、働ける事の大切さを感じるのは私は好きです。

 

「自分に勝て、自分に勝て、自分に勝て」と呟きながら今日は帰宅しました。

結果、勝てました。ひとえに上司のおかげです。

そして明日から数日を過ごす恋人のおかげ、そして、私はこうして飲まないことを宣言して記録して、日記にでも書いてろって内容を、もしかしたら読んでくれた方がいるかもしれないということ。

 

断酒ブログとかが途中でぷっつり終わってたりすると「この人も長いこと断酒してたけどダメだったんだ」と思ってしまいます。本当は断酒の事さえ忘れるほどお酒と離れられた人なのかもしれないけれど。

 

上司の事書いてて泣きそうになりました。

あの人のおかげで私は今日も飲まずにいられました。

唯一尊敬できる人です。

 

飲まなくてよかった。裏切らなくてよかった。って

安堵でも泣きそうです。あの地獄に陥らなくてよかった。

またおかしくなって新幹線の予約もわすれて気づいたら1月5日の出勤日になってて

全てが壊れてしまわなくてよかった。1本のんだら2本目も飲んで、そしたらそうなる可能性も十分、いえ、確実だったから。

 

飲まなくてよかった。

自分に勝ててよかった。

そんなことで泣けるくらい、アルコールは怖いものなんです。

 

お酒を飲まない仕事納めの日が迎えられて、よかったです。