長い余韻を残して歌い終えると、突然の爆音がアリスを襲い驚いてお皿を落としてしまった。
拍手喝采。
アリスが振り返るとシロンもクロウリーも、お客さん皆がアリスに向かって拍手をしていた。
アリスは戦唄以外の歌を知らない国を初めて知った。
実際、さっきの歌も。
「心が掻き毟られそうな歌だったね。
あれはどんな戦いに行く前の戦唄だったんだ?」
と、朝から酒を飲んでいたおじさんに言われたくらいだ。
シロンもクロウリーも戦唄以外の“歌”を初めて聴いたみたいで、また聴きたいとアンコールをしていた。
アリスは話を聞いていて、この国の人たちをカワイソウと思った。
このカワイソウな国と人々に歌ってあげよう。
アリスは歌った。
知っている限りの歌を、うたを、
ウタヲ
歌い、
唄い、
謡い、
唱って、
詠って、
謳って、
うたって、
ウタって―――――……。
ウタッタ。
「ははは♪」
アリスはこのカワイソウな国の為に
“ウタ”をうたった。
