こんにちは、設計担当の細川です。
3月の「諦めないで!」というエントリで予告していたもう一軒、
まだFOGAホームページ掲載前の物件をいよいよご紹介しちゃいます。
今回収納するのは
箏・三味線
箏って読めますか?
そうです、おこと。和楽器です。
厳密には箏と琴は楽器の形態が違って、
平安時代の物語とかには「箏(そう)のこと、琴(きん)のこと」って
ちゃんと二種類出てくるんです。
今一般的におことと言われている楽器は形としては箏のことなんですが
常用漢字ではないので一般的には琴と書かれちゃうみたいです。
とまあおこと豆知識はおいておいて、
私自身箏をやっている関係で演奏活動をされている方もお知り合いにいますが、
その中の一人からご相談を受けて作ったのがこちらの楽器収納棚です。
一見普通の壁面収納ですよね?
まあちょっと扉の幅が他の施工事例から比べると広めだなっていうぐらいで。
ところが、ドアを開けるとこうなっています。
奥側には普通の13絃のお箏。
手前側にはバンドでいうところのベースの役割をする17絃とお三味線。
真ん中のところは楽譜や資料や小物を収納しています。
更に右下、上開きのフラップ扉がどうして下についているのかといったら…
持ち上げたら立奏(椅子に座って弾くこと)での
レッスンのときに便利な物置台に!
この台をお三味線を置けるサイズにしたかったのと
沢山ある箏を出来るだけしまえるようにしたかったので
一般家庭ではあまりしないぐらい大きい開戸にしたのでした。
ちなみにこちらのお宅、FOGAを設置した壁には奥行7cmほどの梁がありました。
通常ですと梁の形に合わせて作りますので
梁の下も上も壁にほぼぴったり沿うように作るんですが、
今回は収納するものがまっすぐの板状の物ですので、
下の部分だけ奥行きを増やしてもあまり意味がありませんでした。
ですので、それを逆手にとって、
梁下の部分は壁との間に隙間を設けて…
立奏台(椅子に座って弾くときにお箏を乗せる台。板状にバラせる)の
板をぽいぽいと入れられるようにしました。
普段家で使う立奏台はせいぜい2面分ぐらいですが、
舞台では大人数の合奏もしますし17絃用もありますので、
一人でいくつも持っていたりします。
普段使わないのを部屋の隅に立てかけたままというのも
邪魔ですし見栄えがよくないので、奥にしまってしまいました。
取り出すときにお箏を出さなきゃですが、
予備分を使うときは大抵楽器も沢山使うときなので
どのみち出さなきゃいけないですし。
ちなみにただケースごと無造作に突っ込んであるように見える
三味線収納、上下とも耐震ラッチ付です。
三味線は箏以上に衝撃に弱いので、地震があって飛び出して
万一のことがあったら大変ですので。
同じ理由で、17絃とお箏の収納部分も、
上の前フレームを普段天袋には絶対使うことのない幅の広いものにして、
扉を開いたままのときに揺れがきて
外に倒れてきてもひっかかって飛び出ないようにしてあります。
三味線収納部分の上は普通のフレームですが
これも微妙にひっかかるようにはなっています。
箏は桐の木で出来てますし、お三味線もつくりがデリケートですし、
昨年の震災で楽器が壊れた、傷ついた、という話も耳にします。
是非とも邦楽演奏家の皆様には
楽器収納棚を検討していただきたいと思う次第です。
楽器の値段の問題だけじゃなくて、天然の木で出来ているものですので
楽器をダメにしちゃったら
もうその音が出る楽器を入手できないですからね…
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