ペタしてね

 『愛について』(五木寛之)より、

 小さなものへの愛とは、一言で言うと、趣味といって片付けられてしまうものかもしれません。
 それは、歌が好きだとか、あるいはおしゃれが好きだとか、冗談が好きで、よく笑うことかもしれません。
 また逆に、涙もろくて、よく泣くといったこともあるでしょう。

 そういう、これまでたいしたことではないと見過ごされてきたものの中に、人間を生かしていく深い力があるのではないかと、最近しきりと考えるのです。

 自分の好きなもの楽しむことも、そのものを愛することになるのだと思います。
 それは身のまわりにある小さなものでもいいのです。ふだんできる小さな事を楽しむ、まわりにいる人と何かをして楽しむ、何か物を楽しむなどでも、そのもの(事/人/物)と関わることで少しでも自分の心を動かすことができればいいのではないでしょうか。

 たとえば、花を愛する。花が咲いているのを見て、「きれいだなぁ」「いいなぁ」と思うだけでもいいのでしょう。他にも、花の香りをかぐ、花の写真を撮る、押し花をつくる、花を買って部屋に飾る、・・・。もっと花を愛する人は、自分で種を植え育てることを楽しむこともできるでしょう。
 他にもいろんな小さなものを愛することができるでしょう。

 小さなものでも、自分が心から楽しみ、少しでもいい感じがすることは、心の栄養になるのではないかと思います。
 小さな幸せでも感じることで、心を癒し(幸せは薬?)、元気を与えてくれるのではないでしょうか。
 たとえ小さな幸せでも、幸福感の価値は大きいのです。
 小さなものへの愛が生きる力になることがあると思います。

心を動かす  気分転換のヒント

 「心を動かす」ようなことをすれば、気分を変えることができる

 心を動かすための一つのヒントは、「感じる」こと

 五感を働かす(見る・聞く・味わう・嗅ぐ・触れる)ようなことを考えてみればいいでしょう。

・美しい/かわいい/迫力のあるもの(自然/人/映像/芸術など)を見る。
・いい気もちになれる音(音楽/自然の音など)を聞く。
・美味しいもの/好きなものを食べる/飲む。
・いい香りを嗅ぐ。いい匂いがするものをそばに置く。
・ツボを押したりマッサージをしたりする。人や動物などとスキンシップをはかる。
 いい感じがすれば、少しは気分もよくなります。これらをヒントに自分なりの気分転換法を見つけてみてはどうでしょうか。

 映画やテレビを見ることで、笑えたり、泣けたり、感動できたりするのも、気分転換になります。

 気分転換に有効なのは、音楽を使う方法

 音楽は聴くだけでなく、歌ったり、口ずさんだり、頭の中で流したりすることもできます。
 その音楽によって、自分の気分がけっこう変わるのです。自分がいろんないい気分(元気/やすらか/楽しい/救われるような気もちなど)になれる歌や曲がたくさんあると、いろんな状況で意図的気分転換に使えます。

 いいものを感じられる、「いいなぁ」と思えることも大切

 気分転換法を実践しても、何も感じられなければ、気分はたいして変わらないでしょう。
 イヤなことや余計なことを考えながらやると、せっかくの気分転換法も効果が少ないでしょう。時間と労力がもったいないのではないでしょうか。

 気分転換法を実践する時には、素直に感じ、「いいなぁ」などと、その良さを味わうことが大切です。そうすれば、心が動き、気分が変わりやすいでしょう。


 心を動かすためのもう一つのヒントは、考え方を変えること

 考えるとイヤな気もちになるようなもの(事/人/物)のことを考えないようにし、いい気もちになれるようなもの(好きな事/人/物)のことを考えればいいのです。

 「元気だして行こう」「楽しくやろう」などと自分にかけ声をかけることで、少しは気分が変わることもあります。

 また、不幸になる考え方に気づき、幸せになる考え方を心がけることも、結果として気分をいい方向に変えることになります。

 気分を変える方法はたくさんあります。いろいろと工夫して自分なりの気分転換法をたくさんもてたら、と思います。

 でもいくら気分転換をしても、イヤな気もちになることを考えたり不幸になる考え方をしてしまうと、またすぐに気分が悪くなってしまいます。気分を変える考え方を身につけることが大事だと思います。

心の休養・栄養・運動
 体調の回復には休養・栄養・運動が基本と前項に書きましたが、心の(調子の)回復にも休養・栄養・運動が有効だと思うのです。

 心の休養には、やすらぎの時間をもつのがいいでしょう。自分なりのやすらげる場所/やすらげる人/やすらげる音楽/やすらげること(たとえば、入浴)などがあるといいでしょう。
 そして大事なのは、悩みや問題から心が解放されることです。
 このような時間を意識してもって、心に休養を与えることを考えてみてはどうでしょうか。

 幸せを感じることは心の栄養になると思います。
 生活の中で愉しめることや幸せを感じられることを大切にすることが重要です。
 悩みを抱えていたり心が疲れている時ほど、幸せを感じられる時間と回数をいつもり増やせるように心がけられたら、と思います。

 「心が動く」ということがあります。感動したり、ワクワク・ドキドキしたりすることです。そういうことが、心の運動になると思うのです。元気が出でない時には、少しでも心が動くようなことをしてみるといいと思います。
 たとえば、感動できる映画を見たり、本を読んだり、芸術を鑑賞したり、自然と親しんだり、・・・。
 また、将来の夢や愛する人のことを考えて、少しでもワクワク・ドキドキできたら、それもいいでしょう。

 ここに書いたような心がけをしても、どうしても元気が出ずに、生活がつらい状態が長く続くような場合には、うつ病(気分障害)などの精神的な病気の可能性もあります。病院に行って医師に相談してみることも検討したほうがいいと思います。病気の場合には、医者の指示に従って薬や治療を受けるのがいいでしょう。


幸福は良薬

  幸福感は薬になり、不幸な感情は毒になるのかもしれません。

  「怒る」と身体の中に毒が作られる、という心理学の実験もあります。

  でも、毒も少量なら薬になることがあります。
  毒が身体の中に入ることで、人間が本来もっている
   治癒力を呼び起こしてくれるのだと思います。

  不幸があるから、より幸福を感じられることがあります。
  不幸な出来事や状況が、
   幸福になるためのきっかけや契機になることもあります。
  不幸な経験によって成長できることで、
   幸福に暮らせるようになれることもあると思います。

  不幸な感情(毒)を頻繁に、もしくは長期間
   受けていたら、病気になりやすいでしょう。

  「幸福感は心の栄養」と私は思っています。
  また、喜怒哀楽などの「感情の動きは心の運動」、
   やすらぎなどの「心地よさは心の休養」です。

  健康には、栄養・運動・休養の3つが大切です。

  健康だと気分よく過ごしやすく、
   健康だからできる幸福になれることがたくさんあります。
  健康なだけでも「幸福」と思ってもいいのではないでしょうか。

  幸福に、健康に暮らしたければ、
   幸福を感じて生活することすごくが大事なのだと思います。