哭く 弁天観音よろず始末記」を読む。
超エンタメ時代小説である。
武家の娘でありながら、市井に住み、長唄の師匠であるお蝶。
そんな妹がなにより大事の、町奉行与力を務める兄、安之、
そしてその妻である沙十(さと)。
お蝶と沙十の二人が、大きな陰謀に挑む、
エンタテインメント感満載の時代モノだ。
おきゃんなお蝶、どうどうと、その手綱を抑える沙十。
このやり取りが魅力的だ。
お蝶が、時々、きる啖呵も。
二人の他に、お蝶の幼馴染の千吉、
千吉と組んでお蝶を助ける破戒僧の雉坊、
安之がお蝶の用心棒に用意した若侍の陣内、
お蝶に近づく、異装の男、など、ひとクセもふたクセもある
人物が次々に登場し、物語が華やかになる。
お蝶が襲われた。
亡くなった父親から預かった物を渡せという。
だが、お蝶には全く心当たりはなかった。
お蝶は父親の死に不審を抱き始めるのだが…。