砂漠の探索は危険が付き纏う。


わたしは探索を行うパーティーのメンバー募集の依頼に目を通していた。


何回か助っ人という形でパーティーの臨時メンバーに加入して砂漠の探索に加わったのだが、

相性の良いパーティーには巡り会えていない。

刀という攻撃に特化した武器を使うアタッカーは防御が極端に低い為に普通の剣士と比べると扱いが難しいらしい。

わたしも背中を預けられるような仲間に出会えず、今日もこうしてパーティーメンバー募集の依頼書とにらめっこをしているという訳だ。 


ふーむ、新たなオアシスを見つけるかぁ。
途方もない依頼だな。
パーティーメンバーは銃士が1人。
一緒に冒険してくれる仲間を3〜4人募集中。 
⋯これは全滅案件だな。
絶対に関わっちゃダメだ。


遺跡発掘しませんか?
探索の終わった遺跡に残る財宝探し。めぼしい財宝があらかた発掘されて誰も近寄らなくなった遺跡に眠っている財宝の発掘。
腕の立つ護衛を2〜3人募集します。
⋯胡散臭いな。
密輸とかヤバい事に巻き込まれそうだ。
大体探索が終わった遺跡で発掘って王家の墓でも荒らすつもりではなかろうか?


ロクな依頼がない。
今日もハズレかぁ。
溜息混じりに依頼書を棚に戻す。

その時ひらひらと1枚の依頼書がこぼれ落ちた。


好きで好きで好きだから。 
戦う事が好きな戦闘マニア募集中。 
全滅も厭わないくらい戦う事が大好きな人を待っています。
⋯1番ヤバそうな依頼だ

1人の少女が依頼書を拾い上げる。

⋯よし。少女は意を決すると依頼書を持って受け付けへと向かう。

え?受けるのか?その依頼を!!
わたしは興味本位で少女の後を追った。