この新型コロナ禍の中、テレビに出演している医師の何人かが、自宅にパルスオキシメーターを置いておくと良いと発言していた。


パルスオキシメーターとは、血中酸素濃度を測定する器械で、指先にはめるだけなので痛くも痒くもない。


一般的には96%~99%が正常で、それを下回ると息苦しさを感じたりする。


個人差はあるが、私の友人が山登りをしていて、途中でハァハァゼェゼェいっている時に測って90%だったらしいので、そんなイメージを持って貰えれば分かりやすいかも知れない。


新型コロナに感染すると肺機能が損傷し、酸素を正常に取り込めなくなって息苦しくなる。


その「息苦しさ」の目安を数値で示すのがパルスオキシメーターである。


普通は血中酸素濃度が95%以下であれば入院や酸素投与という事になるのだが、コロナ禍で病床が足りず、多くの人が90%台の血中酸素濃度では入院出来ないと報道された。


運動してハァハァいっている状態がずっと続き、しかし入院も酸素投与も出来ないのが現状なのである。


そんな中、全国紙に堂々とパルスオキシメーターの偽物が広告を出している。


厳密に言えば、「パルスオキシメーター」とは謳っていない。


当たり前だ。


そんな事をしたら明らかに違法だという事を分かった上で製品名を微妙に変えている。


お決まりのコースで、製品説明の所に小さく「医療目的には使用出来ません」と書かれているが、測定方法や測定原理、基準値(96%~99%)などの記載は医療機器のパルスオキシメーターと何ら変わらない。


これって詐欺じゃないの?


まあ全国紙に載せているぐらいだから合法なのだろうけど、人々の不安につけ込んだ悪徳商法と言えないだろうか?


ちなみに、本当の医療機器のパルスオキシメーターの広告には、医療機器としての「承認番号」の記載がある。


もしご自宅でパルスオキシメーターを購入する予定のある方は、充分にご注意下さい。


ちなみに、赤外線体温計でも同様に偽物が出回っているので、こちらにもご注意を。