今回の緊急事態宣言が発出された時、首相がテレビ番組に出演して、緊急事態宣言はどのような状態になったら解除するつもりかと聞かれた。

首相は、ステージ3になったら解除すると発言したが、ニュースキャスターが「首相のいう1ヶ月でステージ3にならなかったらどうするか?」との問いかけに、首相は「仮定の話しはしない」と答えた。

この人は本当に無能なのだと感じた。

これは「仮定の話」ではなく、「全体計画」であり「善後策」であり、英語でいう「Plan B(Contingency plan)」である。

例えば、1ヶ月経ってもステージ3まで状況が改善しなければ次はこういう方策を考えています、と答えるのが普通ではないのか?

そういう展望や事前計画がないから、コロナに限らず、この政権は全てがいきあたりばったりで後手後手なのだろう。

この人に一国の首相は務まらない。

本当に国民のためを考えたら、今 何が必要なのかを考え、それを国民に説明し、何がなんでもやり抜くのが首相の務めである。

台湾はそうしてきた。

必ずしも全ての人が政府の政策に賛成だったわけではないだろうが、政府の丁寧な説明と真摯な態度に、最後は国民が政府を信頼して政府の方策に従った。

台湾では強制的なロックダウンは行われていない。

ロックダウンもせずに台湾はコロナの封じ込めに成功したのである。

仮に台湾にコロナの第ニ波が来ても、何の問題もなく再び封じ込めるだろう。

今の日本政府を信頼している日本人はどれだけいるのだろう?

日本はコロナの第一波と第二波から何を学び、第三波に対して何をしたのか?

次なる感染症に対して何を学び何が出来るのか?

首相の頭の中に国民は不在だし、国民のために何が必要かなど考えてもいない。

言葉に重みがないし、信念も真摯さも感じられない。

こんな人が信頼されるはずもなく、だからコロナも治まらない。

国民に自粛を要請していて自分達が会食していたら誰も着いて来ないよね。

約束の1ヶ月が間もなくやってくる。

状況は多少は改善したが、ステージ3からは程遠い。

最早「仮定の話」ではなくなったが、首相は何を語るのだろう?

単なる言い訳に終始するのか、或いはまた次のいきあたりばったりの愚策を披露するのか?

期待しないでお待ちしよう。