トヨタがSUVを連続で発売し、ちょっとしたSUVブームとなっているとマスコミは言っているが、私に言わせればずっと前から市場はSUVを待ち望んでいたのに、メーカー側がそれに気づかなかったか無視したか、SUVを出して来なかっただけだと思う。

事実、ホンダのヴェゼルは3年か4年連続で販売台数第1位を記録していたし、ランボルギーニまでSUVを作った。

SUV(昔はRVと呼んでいた)は、本来的には「クロスカントリー / オフローダー」と俗に言う「クロスオーバーSUV(街乗りSUV)」を分けるべきだろうが、ここでは全て含める。

私は、今乗っているスポーツカーに買い換える時、RVと迷った。

初代のトヨタカリブやRAV4、ホンダCR-Vもあったし、トヨタにラッシュなんていう車種もあり、三菱のRVRも好きだった。

なぜかそれ以後、RVは市場から姿を消した。

カリブの新型は全然魅力的ではなかったし、RAV4もCR-Vも新型は出なかった。

それから20年余り、ようやくトヨタが本格的にSUVを揃え始め、他社も追随した。

これまでのSUVは、街乗りSUVが中心で、個人的には「ワイルドさ」が不足していると感じた。

私の友人のように、スキーにも車で行くような、本格的なオフローダーが欲しい人はランドクルーザーなどを購入するのだろうが、私のようにちょっとワイルドな街乗りSUVが欲しい人にはこれまでの車は力不足だった。

トヨタのC-HRのワイルドさとはちょっと違う、オフローダー的なワイルドさである。

もうひとつの問題点はサイズ。

最近はほとんどの車が「3ナンバー」で、幅も広いし全長も長くなっている。

本当にこのサイズが必要か?

新型RAV4が出る時に期待したが、なんと幅1,800mmオーバーの大型になってしまいがっかりした。

初代RAV4は「5ナンバー」で、小型でキビキビ反応するRVだった。

私が個人的に小さい車が好きだというのもある。

スーパーカー世代にはお分かり頂けるだろうが、私が最も好きな車は「ランチアストラトス」。

次がDino246とロータスヨーロッパ。

どれも、他のスーパーカーに比べて小型で小回りが利くタイプ。

そんな私が次に買うならと思っていたのが、フォルクスワーゲンのクロスポロとスバルXV。

クロスポロは5ナンバーで、ちょっとオフロード感のある車だが、外国車で価格はお高め。

スバルXVはオフロード感が強めで、排気量が2,000ccと1,800ccで3ナンバー。

理想的にはスバルXVで1,500ccぐらいの5ナンバーがあればベストという感じで、いずれも購入は躊躇していた。

そうこうしている内に、クロスポロはT-クロスに取って代わられ、スバルXVはマイナーチェンジして1,800mmオーバーのサイズになったようだ。

そんな中で、今話題のトヨタのライズとヤリスクロスだ。

ライズは初代RAV4をちょっと思い出させる雰囲気で、排気量は1,000ccだがターボチャージャーでトルクを補っている。

でも本当は1,500ccぐらいでターボチャージャー付きがいい。

ヤリスクロスは3ナンバーだが、これまでの街乗りSUVよりもオフロード感のある仕上がりだ。

ベースがラリーで活躍しているヤリスであるという事もオフロード感をイメージさせるのに大いに寄与している。

総合的にはライズだが、ヤリスクロスとフォルクスワーゲンのT−クロスもなかなか魅力的。

とは言え、今乗っているマニュアルトランスミッションのスポーツカーが未だに絶好調に走ってくれるので、理想的な車が現れないとなかなか新車購入とはならない。

まあこうやって、ああでもないこうでもないと言っている間が一番楽しいのかも知れないけど。