絵画販売を専門にしている株式会社フォーカルポイントです。
版画にはエディションナンバーというものがふられていますが、
我々が普段使っている1、2、3という番号のふりかたをしているものもあれば
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲのように番号がふられているものもあったりします。
前者がアラビア数字、後者がローマ数字といいますが、
普段使い慣れていない人からすると、ローマ数字を見せられても、すぐに何の数字だかわからなかったりするのではないでしょうか。
ローマ数字はアラビア数字と違って、特殊な組み合わせで数字を表しているため、一見複雑に見えます。
しかし、実は2つの基本さえわかれば簡単に読めるようになるんです!
ローマ数字に対して苦手意識がある方は2つの基本を覚えてローマ数字を読めるようになってしまいましょう。
基本1 基準となる記号がある
ローマ数字には数字を表わす基準となる記号がいくつかあります。
例えばⅤとかⅩとかCとかです。
Ⅴは5を表し、Ⅹは10、Cは100を表すといった感じです。
あとはⅠ、Ⅱ、Ⅲを覚えましょう。
それぞれ、1、2、3を表します。
これくらいだったら見たことある、という人は多いのではないでしょうか。
基本2 左は引いて右は足す
基準となる記号の左に何か置かれていたら、その数字を引いて
基準となる記号の右に何か置かれていたら、その数字を足します。
例えばⅣ
これは基準となる記号Ⅴの左にⅠがありますね。
Ⅴは5を表す記号でした。
だからⅤ(5)からⅠ(1)を引いて4を表します。
じゃあⅥはどうでしょうか。
これは基準となる記号Ⅴの右にⅠがあります。
だからⅤ(5)にⅠ(1)を足して6を表すローマ数字になります。
ちなみに右に入る場合は同じ記号を3つまで並べることがありますが
左に入るのは1つまでです。
なので10までの数字を表すときは
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ、Ⅶ、Ⅷ、Ⅸ、Ⅹのようになります。
1、2、3までは同じ記号を並べていって、4の場合は基準となるⅤの左にⅠが置かれ、
6から8まではⅤの右に同じ記号を並べていき、9になったら基準となるⅩの左にⅠが置かれるといった具合ですね。
上であげた2つの基本を理解すれば、何となく組み合わせがわかってきたのではないでしょうか。
後は基準となる記号を覚えてしまいましょう。
Ⅰ…1
Ⅱ…2
Ⅲ…3
Ⅴ…5
Ⅹ…10
L…50
C…100
D…500
M…1000
見慣れない記号もあるかも知れませんが、これさえ覚えてしまえば、後はこれらがどう組み合わさるか、というだけの問題になります。
ちょっと難しいですが
MMDXXIX
これが表す数字は何でしょうか?
ぱっと見ごちゃごちゃしててわかりずらいですが、
先ほどの基本を思い出して、分解して見ると理解できます。
まずM
これは1000を表す記号でした。
それが2つ並んでいるので
MM
は2000を表します。
そしてD
これは500を表す記号でした。
次にX
これは10を表す記号ですね。
XXと2つ並んでいるので、
20を表します。
最後にIX
基準となるⅩの左にⅠがあるので
10から1を引いて9
全部合わせると2529となります。
すぐに全部読めるようになるのは時間がかかりますが、
基本を分からずに見るのと、分かってから見るのでは、理解のし易さが格段に違うのではないでしょうか?
版画でローマ数字が使われているものがあったら、この内容を思い出して見てみると面白いかも知れません。