『西遊記』上下/呉承恩/君島久子訳(福音館書店)

 

 

 

 

英ガーディアン紙が選ぶ1000冊の本を読もうというコミュニティの今月のお題ジャンルはWar and Travelでした。

映画化されているものもあり、日本でも知名度が高い小説もありどれにするか悩んだのですが、かねてから読みたかった福音館古典童話シリーズでの『西遊記』上下巻にしました。

 

児童といっても、割愛されていても、それでも上下巻で1193頁あります。読むのに時間かかりましたねぇ。

もうレンガのような本ですねぇ。

第一話から第百話までで、作者は呉承恩となっていますが元々は講談のようなものだったらしいのです。

そして長い年月を経て、話が加わったり、登場人物やエピソードが加わったりして、一応、小説の形にまとめたのが呉承恩で1500年生まれで71歳で『西遊記』を書き始め、83歳で亡くなったと言われている、のだそうです。

 

ですから作者は一人ではなく色々な人の色々なバージョンがあるわけです。

私は子供の頃に「中国のむかしばなし」みたいな本で読んだのと、テレビで『西遊記』やっていたのをおぼえている位です。

後は中国の孫悟空のアニメ映画観ましたね。そのアニメ映画の中では孫悟空ではなく、斉天大聖(せいてんたいせい)と呼ばれていましたが、西遊記は出てくる人、たくさんの名前があって、孫悟空は三蔵法師と共に旅に出る時ついた名前。

 

実に唐の国から14年かけて天竺に行くのですが、もうもう妖怪、魑魅魍魎が次々と一行を襲います。

一番頼りになるのが孫悟空ですが、短気でお調子者でもあり、三蔵法師、孫悟空、猪八戒、沙悟浄ともう喧嘩しながらの道中。

この版では、一番活き活きと活躍するのは孫悟空で、何度同じ目にあっても懲りない猪八戒、意外と思い込みが強く、孫悟空と仲たがいする三蔵法師。地味な沙悟浄という感じ。

 

三蔵法師の肉を食べれば不老不死になる、というのでもう狙われてばっかりの三蔵法師・・・・・・

腕力や如意棒など技もあるけれど、知力で勝負するところが多い孫悟空。

すぐに蚊でも、美しい女性でも変身できたり、筋斗雲に乗って自由自在に飛び回る楽しさ、こうして読むと実に波乱万丈の物語でどこを切り取っても映画になりますね。

 

今回、英ガーディアン紙の選ぶ1000冊の本というイベントでやっと読みましたが、こういう「宿題」なら喜んでやるのよ。

瀬川康夫さんの絵がすばらしくいいですね。楽しい物語。