『サタデー・ナイト・フィーバー』Saturday Night Fever

監督 ジョン・バダム/1977年/アメリカ/119分

Amazon Videoにて

 

 実は私この映画、未見だったんです。

さすがに1970年代は子供だったので、他にも『エクソシスト』などあったのですが、まだ一人で映画館には行けませんでしたね。

ただ、社会現象になるくらいのディスコ・ブームの火付け役的映画。

 

 監督がジョン・バダムで、あら・・・『ショート・サーキット』とかねぇ。

もう、ジョン・トラヴォルタの代表作であり、ダンスシーンやビージーズの音楽は有名でした。

でも、こうして最初から観てみると、ダンスというより、イタリア移民系の貧しい若者の悩みのドラマかもしれません。

 

 トニー(ジョン・トラヴォルタ)はもうすぐ20歳になる19歳。高校を出てからペンキ屋で働いている。

家はブルックリンでニューヨークでも移民の多い街。

トニーは土曜日の夜になると仲間たちと連れ立ってディスコに踊りに行く。

ダンスが得意なトニーはディスコでは「キング」と呼ばれている位、有名人。

 

 しかし、父は失業中、一家の自慢の長男は神父になったのだけれども突然、神父を辞めて家に戻ってくる。

ディスコでダンスコンテストがあり、トニーは特別にダンスの上手い女性、ステファニーを見かけ、パートナーになりたい、と声をかけます。

 

 しかし、ステファニーがねぇ、ヤな女なんですよね。自分はマンハッタン側の人間でキャリア・ウーマンで自分の自慢ばかり。

「川ひとつ超えるだけで全然違うのだ」とブルックリンの移民のブルーカラーの男となんかつきあわない。教養も何もかも違う別の人種、と切り捨てる。

 

 若いジョン・トレヴォルタは今の日本の19歳からするとずいぶんと大人だし、老けてます。ダンスもうまいというより、セクシーさをむんむんにアピールする感じでしたね。

この後、1980年代にジョン・トラヴォルタは『グリース』というロック・ミュージカルがありますが、この映画の「ブルーカラーの憂鬱」という裏テーマがね、ただのおバカな若者たちのちゃらちゃらした映画にはしていませんよね。

 

 トニーはただの頭空っぽの若者か、というとちゃんと真面目な所があったり、正義感が強い部分があったりします。

トニーはイタリア系だからまだいいけれど、黒人やプエルトリコ人といった人種の問題も1970年代でもうちゃんと描いていました。

娯楽作、目の保養というより、ひとりの青年のドラマとして優れていますね。歌と踊りを楽しみたいだけだったら『グリース』かな・・・。