『ロミオとジュリエット』ウィリアム・シェイクスピア(新潮文庫)
![]() |
ロミオとジュリエット (新潮文庫)
475円
Amazon |
そろそろ、古典を読もうかと思いはじめています。
古典を読むときにまず、何を読むにしても、心構えは「今、ここ、わたし」は捨てる事が大事です。つい、読み手は書かれた時代を忘れてしまいます。つい、現代の自分たちと比べてしまって違和感を覚えてしまうのではないでしょうか。
読んだのが、これまた、聞いたことはあるけれど読んだことがなかったシェイクスピアです。
シェイクスピアは、イギリス16世紀の劇作家ですから、もう、時代は400年昔です。
お話はシンプルですね。敵対しあうイタリア、ヴェローナの2つの名家のモンターギュ家とキャピュレット家の息子、ロミオと娘、ジュリエットが、禁じられた恋に落ち、結ばれることなくはかない命を散らすという悲劇です。
しかし、読んでみると実に言葉が多い。はっきり言って装飾の言葉がずらずら出てまいります。
ロミオは、冒頭恋にふらふらな青年として描かれていて、それはジュリエットではなく、ロザラインという娘に片恋して、もう恋におぼれている状態ででてきます。そして、友人のマーキューシオがそれをからかう。
方や、ジュリエットはもうすぐ14歳で、両親はパリスという貴族をジュリエットの婿にしようと決めている。
ジュリエットには乳母(ばあや)がいつもいて、実質育ての親と言ってもいいでしょう。
この物語は、女性は、ジュリエットと乳母の2人だけ、といってもいいでしょう。
この戯曲はとても言葉が多くて、それは当時の劇場が電気、照明もなく、劇場も少なく、セットもなくとにかく言葉で説明しなければならなかったからだそうですが、シェイクスピアはその「説明」を素晴らしい詩にしました。
そして、とにかく物事が進むのが、異常に早い。なんといっても2人が出会い、恋に落ち、そして悲劇となるまで、たったの五日間となっています。
ただ、直情的に恋に落ちる2人の他に色々な人々の思惑があって、もし、2人に時間を与えてしまったら、とてつもない長い物語になり、脚本通りに上演しても3時間が、キリなしになってしまうのです。
しかし、この戯曲の素晴らしさは、美しくも賢い言葉の氾濫であって、それを浴びるようにして
読むのがとても快感なのです。

