『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹』ジェフリー・ユージェニデス(ハヤカワepi文庫)

 

 

 

 

1999年の映画ソフィア・コッポラ初監督作品、『ヴァージン・スーサイズ』の原作。

なつかしい、この物語。

 

ただし、タイトルの通り、美しいリズボン家の娘たちは・・・そして『アッシャー家の崩壊』のようにリズボン家も崩壊する。

 

近所の男の子たちの注目の的だった5人姉妹。そんな男の子たちが考古学のように姉妹たちを思い出し、記述します。

 

何十年も経った後、1970年代のこの事件を調べるという形をとっていて、どこかレポート風な文体が露骨さを避けています。美しくて、はかなくて、手の届かない存在だった5人の美少女姉妹。

 

親の抑圧、監視の目がとても厳しいのに反抗しても、娘たちには何もできないのです。

さらにそんな娘たちを遠くから、見ている少年たち。

 

わかりやすい原因や理由よりも、リズボン家の崩壊は1970年代のアメリカ帝国の崩壊を暗喩しているとか。

 

映画は衝撃的でも、透明感があって美しく、とても好きな映画です。中国映画の『五人少女天国行』にも少し似ています。

 

英ガーディアン紙必読小説1000冊から知りました。