資家の間では“超”マイナーです自分がよいと考えて実践している投資法が、なぜ、こんなにもマイナーなのかその理由を何回かに分けて、書いてみたいと思います
<ひとりぼっちの個人インデックス投資家>
世間では、株をやっているという人はそれなりにいるのですが、普通に暮らしていて、インデックス投資をしているという人にお会いすることはまずありません体感的には、「ひとりぼっち」というやつです
あちこちの書店で、投資本コーナーをのぞいてみても、インデックス投資をすすめる書籍は、あまり目立ちませんさらに、ネットの掲示板やSNSなどでも、インデックス投資に関する発言は、ごく少数です
<プロの間では「インデックス運用ブーム」>
このように、個人投資家の間では“超”マイナーなインデックス投資ですが、意外なことに、機関投資家、つまりプロの間ではずっと、「インデックス運用ブーム」なのです
1990年代に、金融工学(インデックス運用が最も効率的であると帰結する理論)が機関投資家の運用の世界を席巻しました日本の機関投資家は、インデックス運用の比率を大幅に上げ、中心に据えましたためしに、日本の公的年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のWEBサイトを見てみてください
『年金積立金は巨額であり市場への影響に配慮する必要があることや、市場平均を上回る収益率を継続的に上げることは容易ではないと考えられることなどから、パッシブ運用(=インデックス運用)を中心とする』
と明言されていますちなみに、直近の運用状況(平成24年3月末時点)を見ると、GPIFが運用する約114兆円(巨額!)のうち、なんと約8割がインデックス運用され、残りのわずかな部分がアクティブ運用されているという状況です(出所:年金積立金管理運用独立行政法人 WEBサイト)
<プロのインデックス運用は格安コスト>
また、インデックス運用商品は、アクティブ運用商品よりも運用報酬が安いのですが、2001年ITバブル崩壊後のコスト削減ムードもあって、機関投資家向けインデック運用商品のコスト競争が激化し、運用報酬がさらに下がったことも、インデックス運用ブームに拍車をかけたのだと思われますたとえば、企業年金基金が支払う運用報酬は、平均して年率0.2~0.3%程度のようです平均ですから、資産規模によって0.1%台など、もっと安いところもあるのでしょう(出所:野村総合研究所 新規参入者にとって魅力の高い日本の資産運用ビジネス)
話は少々脱線しますが、個人投資家向けの投資信託の平均信託報酬は、この10年でむしろ上がっており、年率1.3%以上ですそう考えると、機関投資家ワールド、なんとうらやましいことでしょう(出所:梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー 投信手数料上昇続くが、生き残る道はある)
<ではなぜ、個人投資家の間ではこんなにもマイナーなのか?>
最近は、金融工学とは違う新たな理論が登場したり、ヘッジファンドやコモディティなどへの投資を模索も増えてきてはいるようですが、機関投資家の間では、インデックス運用はまだまだ圧倒的にメジャーです
機関投資家に積極的に採用されている運用法なのだから、インデックス投資は、少なくともそんなに悪い投資法でもないと、すこし自信を深めると同時に、では、いったいなぜ個人投資家の間では、こんなにもマイナーなのかが気になります
次回は、個人投資家の間でだけ、インデックス投資がマイナーな理由を考えてみます
(次回へ続く)
筆者:水瀬ケンイチ
1973年東京都生まれ都内IT企業勤務
インデックス投資ブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)」を執筆、人気を博す日本経済新聞やマネー誌などに数多く取り上げられる著書に『ほったらかし投資術インデックス運用実践ガイド』(朝日新書)
◎当該記事はモーニングスター100%子会社のイー・アドバイザーが提供するコラムです当該記事の内容は筆者の見解に基づくものであり、イー・アドバイザー及びモーニングスターの公式見解を表すものではありません
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