【夏アニメ】

SNS大盛り上がりの最終回! 

今からでも見返したい「有終の美」を飾った傑作

TVアニメ『天幕のジャードゥーガル』公式Xより ©トマトスープ(秋田書店)/天幕のジャードゥーガル製作委員会

大豊作だった2026年夏アニメが続々と最終回を迎え、SNSでは結末に対する感想や称賛の声とともに、放送終了を惜しむ声も多く寄せられている。登場人物たちのその後が気になり、「この先も見届けたい」と感じたという人や、早くも作品ロスになっている人も後を絶たない。

そこで本稿では、最終回が好評を博し、続編を期待する声も上がっている、夏アニメの傑作を紹介。それぞれどのような結末を迎え、視聴者はどのような部分に魅力を感じたのか。最終回の展開とSNSの反響などを振り返っていきたい。

※本記事は各作品の最終話までの内容を含みます。未視聴の方はご注意ください。

■少女の復讐心が再燃した最終回『天幕のジャードゥーガル』

最初に紹介する作品は、『Souffle』(秋田書店)で2021年から連載中のトマトスープ氏の漫画が原作の『天幕のジャードゥーガル』。モンゴル帝国によって母国を侵略され、捕虜となったファーティマ(シタラ)が、知識と知恵を武器に復讐する物語で、初回からシタラが大切な人を次々に失うという衝撃展開で幕を開けた。

復讐を目論むシタラにとって重要な協力者であり、2代目皇帝・オゴタイの妃でありながら、帝国への復讐心を見せたのが、第5話で初登場したドレゲネだった。しかし、オゴタイの第一妃ボラクチンの策略により、シタラとドレゲネは引き離されてしまう。

その後、皇帝を脅かす戦力を持つオゴタイの末弟・トルイの排除に成功したボラクチンは、オゴタイとドレゲネの息子・グユクに、トルイの妻だったソルコクタニを嫁がせ、トルイ家を掌握しようとしていた。

 

しかし、アニメの最終回となった第12幕では、シタラに心を動かされたソルコクタニが、この政略結婚を拒否。一方、オゴタイはドレゲネに、宮廷から離れたグユクの領地で息子と暮らすよう提案する。だがドレゲネは、これ以上オゴタイの言いなりになりたくないと、その申し出を断った。

そしてドレゲネは、「もう一度私と戦ってくれる?」とシタラに訴えかけ、二人は再びモンゴル帝国への復讐心に火を灯らせる。陰鬱な雰囲気から一転、2人の反撃を予感させる展開を見せた最終回に、SNSでは「続きが早く見たくなる」「第2期まだですか!?」など、シタラとドレゲネの行く末に期待する声が相次ぐこととなった。

■「本当の愛」を捨てたララが選んだ未来とは……『さよならララ』

次にピックアップする『さよならララ』は、キネマシトラス15周年記念作品として制作されたオリジナルアニメだ。人魚のプリンセス・ララが、人間の王子との恋に破れて泡となって消えてから200年後が舞台となる。

現代の琵琶湖によみがえったララが、今度こそ「本当の愛」を探す物語となっている。ララと女子高生・大津茉里との交流を軸に、愛とは何かを問いかけるストーリーが魅力の作品だ。

その最終回でララは、人間を憎む父のローワンや姉妹から、失われた光を取り戻すという人魚の宿命のために「愛する者」を刺し貫くよう迫られる。そこに“人魚と人間”は違うからこそ、近づかないと分からないと、危険を顧みず茉里がやってくる。

茉里と一緒に過ごしたかけがえのない日々を思い、ララは人魚の宿命から逃れようと自分を消してしまおうと葛藤。暴走した短剣が茉里の体を貫き、さらにララ自身にも襲いかかる。それでもララは、茉里と一緒に生きられる世界を選ぶのだった。

この決断によって人魚の宿命から解放され、ララは再び人としての姿に生まれ変わる。SNSでは「おかえり、ララ」「茉里との関係がどうなっていくのか知りたい」「この作品に出会えてよかった」など、新たな人生を歩み始める決意をしたララに対する反応が目立った。

半年後に一人暮らしを始めることとなったララが、人間社会で今度はどのような未来を選んでいくのか……。その先を見届けたいと思わせる最終回であった。

■最終回で深まる佐々木と田山の関係!『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』

最後の作品は、地主氏が2022年から『月刊ビッグガンガン』(スクウェア・エニックス)で連載する漫画が原作の『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』。同作はスーパーの裏の喫煙所を舞台に、仕事に疲れた中年男性・佐々木と、店員の田山が煙草を通じて心を通わせていく日常ラブコメディーである。

佐々木が安らぎを求めて訪れる喫煙所で、素は不愛想でずぼらだが、勤務中は理想の癒し系・山田を演じる田山との距離を縮めていく姿が中心に描かれる。煙草を吸いながら交わす何気ない会話や、2人の関係が変化していく描写が多くの視聴者から好評を博した。

喫煙所という限られた空間で生まれる独特の距離感が心地よい作品だが、互いの過去にまつわるエピソードもたびたび話題になっていた。最終話となる第12話「スーパーの裏で続くふたり」では、かつての上司・中島から定年退職の連絡を受けた佐々木が、本社時代の苦い記憶と向き合うことになる。

そして、田山に背中を押されて北海道に向かった佐々木は、帰ってきた後にいつもの喫煙所で彼女と再会。最後は田山が佐々木のマフラーを求め、彼がそれを巻いてあげるという、2人の距離が一層縮まったことを感じさせる場面で幕を閉じた。

なお、田山役の声優・星希成奏さんは自身のXにて、最終回のエンディングのあと「話そ、いっぱい」というセリフに続く二人の会話が「オールアドリブ」だったことを明かした。

SNSでも「素晴らしいエンディング」「最高のアドリブでした…」「心が暖かくなった」と、2人の自然なやりとりや、穏やかな結末を称賛する声が多数寄せられた。