響け!ユーフォニアム』いよいよ完結へ

「2010年代の吹奏楽部の青春」を

封じ込めた物語を振り返る

響け!ユーフォニアム』いよいよ完結へ 「2010年代の吹奏楽部の ...
アニメ「響け!ユーフォニアム」公式 on X: "#ユーフォ最終楽章 ...
アニメ「響け!ユーフォニアム」公式 on X: "#ユーフォ最終楽章 ...
■京都アニメーション復活の象徴 
 2026年9月10日、『響け!ユーフォニアム 北宇治高校の吹奏楽部日誌2』(宝島社)が発売された。
前回の短編集『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のみんなの話』から2年ぶりの新刊だ。
『響け!ユーフォニアム』シリーズの原作者である武田綾乃のインタビュー記事
書き下ろしの短編、同シリーズのカバーイラストを担当してきたアサダニッキによるコミカライズなどが収録されている。
 
 
 
■「2010年代の青春」のメモリーとして 『響け!ユーフォニアム』の原作が最初に刊行されたのは2013年だった。
原作者の武田綾乃が吹奏楽部に参加していたのはさらにその数年前だから
 
2026年の現在からはすでに20年近く前になる。
この間に進行した少子化と教員の人手不足、各地の学校の経営難によって
劇中の北宇治高校吹奏楽部のように部員数が100人もいるような大規模な部活動は
もはや困難になりつつある。
 
おりしも、2026年8月18日には『日本教育新聞』が、京都市内の市立中学校では部活を廃止することを報じた。 
 そもそも、学校の部活で音楽やスポーツを本格的にやるのは日本特有の習慣で
西洋からの輸入文化だった音楽やスポーツを普及させようとした明治時代の教育の名残り。
海外の学生は、先進国でも新興国でも、ほとんど学外のクラブに参加する。  
 
今後、人数も多く高価な楽器が必要な学校吹奏楽部は、やむなく衰退していくかもしれない。
そうなれば、現在では1960年代のスポ根漫画の典型と見なされている『巨人の星』のように
『響け!ユーフォニアム』もいずれ、一種の時代劇と見なされるようになってしまう
だからこそ
この作品は「2010年代の吹奏楽部の青春」を封じ込めた物語として
輝きを失わず残って欲しいと語られています。