『捨てること』に振り回されない年末片づけ。

本当に残すべきモノとは?

 

12月に入ると、つい「大掃除」や「断捨離」の文字に心が動き、「とにかく捨てなくちゃ」と思う人も多いでしょう。

 

でも、ただモノを捨てるだけでは、家も心も本当に満たされるわけではありません。大事なのは、何を捨てるかではなく、何を残すかです。

 

捨てる→モノが減る→満足、ではない

たとえば、毎日使っているキッチンのお皿を思い浮かべてみてください。「割れていないし、とりあえず使えるから」と惰性で使っている場合、それは本当に心から満足できるモノでしょうか。

 

もし、心から好きで大切にしたいデザインの食器があるのに、それを手放してしまっていたら、数を減らしても心は満たされません。

 

 

 

また、「年末だから減らさなきゃ」と思い込み、思い出の品や趣味の道具まで手放す人もいます。

 

結果、家は広くなったかもしれませんが、心の中にぽっかり穴が空いたような、物足りなさを感じることも。

 

モノが少ない=満足ではなく、残ったモノが「自分にとって価値あるモノ」かどうかが、片づけの本当の満足につながります。

 

「残すこと」を軸にして考える

 

片づけで本当に心地よい空間を作るには、「何を捨てるか」ではなく「どんなモノを残すか」に意識を向けることが大切です。残すモノを選ぶときは、次のような視点が役立ちます。

 

それを使うと心が満たされるか

見たり触れたりすることで気分が上がるか

自分の生活や暮らしの価値観に合っているか

 

例えば、ある方は食器棚のマグカップを見直し、これまで惰性で使っていたカップを思い切って手放しました。

そして、自分が本当に気分が上がるデザインのマグカップを選び直しました。毎朝それを手に取るたびに幸せを感じることで、片づけた空間がより好きになったそうです。

 

片づけのゴールは「モノを減らすこと」ではない

 

年末に限らず、片づけの目的は「どれだけモノを減らせたか」ではありません。減らすことはあくまで手段であり、本当に大切なのは、残ったモノが自分の価値観や好みを反映しているかどうかです。