時々、無性に会いたくなるのは、劇中の登場人物たちです。
特に舞台作品では、劇中の登場人物たちには二度と会えない。
再演しても、それはもう別人になってて、同じセリフ、同じ俳優であっても、
やっぱり別人だ。
再演するまでの間に俳優さんたちが
積み重ねた時間が、別人にしてしまうのでしょう。
それはモチロンすばらしいことなんですが、
あのときの、彼や彼女には
二度と会えない。
記録映像を観ても、それは、
記録でしかなくて、「会う」という感覚からは
遠い。
自分の上演作品の中で、パッと思い出すのは、
「ウタウタイノホネ 」のリンメだ。
彼女には、ときどき無性に会いたくなって
切なくなる。
でも、体感した彼女との出会いを大事にしようと思って
記録映像を残さなかったのは僕だし、
その選択は間違ってなかったと思う。
(宣伝的には失敗かも、と思い始めてますが)
あの日、あの時のあの場所、
南港に立った、クラゲのような円形野外劇場の
中にしか、彼女はいない。
亡くなった方に会えないのとはまた違う、
喪失感が、より記憶を強く保とうという動機になっている。
だって、彼女は僕が死んだあと天国に行っても
きっと会えない。(信仰の問題はさておき)
さて、今度の作品 には、どんな出会いが待っているのだろう?
出会い、別れるのなら、切ない別れの方がイイ。
その方が記憶の中で、登場人物が生き生きと蘇るから。
ところで、今回はアメブロのトラックバックステーション
というのに初めて参加してみたのでした。