金沢駅で乗換えの待ち時間、
向かいのホームでも電車を待つ、おばあさんが6人。
お出かけなのか、お帰りなのか、
サンダーバード号の車両の前で、
ゆったりした時間を楽しんではるように見えて、
うん、こういう時間に行き着くんなら、
人生も、そう悪くない、と思ったのでした。
昔、ジャイアントグラミーの真心くんから聞いた話だけど、
真心くんのおばあさんが、さも大事なことを話すように、声をひそめて、
「気持ちはいつも若く持ってないとあかんよ。
おばあちゃんも、今は90歳やけど気持ちは、
70歳のつもりやから」
と、おっしゃられたそうです。
その場は真心くんの巧みな話術もあって、
70歳と90歳の違いはわからないという
笑い話で終わったのですが、
あとあとまで印象に残っていて、
ふと思い出しては考えさせられるのです。
『マスター・キートン』の中にある話で、
「人生でいつが一番良かった?」と尋ねられた老人が、
「今だな」と答えるくだりもまた、
ふと思い出しては、考えてしまいます。
結論を求めて考えるわけではなく、
物思いにふける、といった感じではあるのですが。
「人生で一番いい(と感じられる)、今」
を積み重ねたいと思うのですが、
まあ、なかなかそうもいってません(残念)。