トランスアメリカ

 性同一性障害で、体を男性から女性へ変えようとしている中年のトランスジェンダーとその家族の関係について描かれている映画です。ちょっと珍しいですね。

 

 男性器を切除する手術を控えている主人公ブリーが、実は血の繋がった父親であること、そしてトランスジェンダーであることを隠したまま、息子であるトビーと共にアメリカを横断するというロードムービーです。

 トビーもまた母親を亡くし、養父には性的虐待をうけ、ドラッグをやったり体を売ったりと荒んだ生活を送ってきたダークな面を持っています。そんな二人が旅をしながら少しずつ心を通わせていきます。トランスジェンダーとか性的虐待とか出てくるテーマは重たいですが、話としては重すぎず軽すぎず、ちょうどいいくらいの心温まるストーリーという感じになっています。あんまりメジャーではないですが、なかなか評価も高い映画です。


 トランスジェンダーのブリー役をやってるのはデスパレートな妻たちにも出ているという女優さんらしいんですが、本当になんか、男なのか女なのか微妙な感じに見えてとにかくすごかったです。演技が。

 そして息子のトビーがすごいイケメン。どっから見てもきりっと顔がばっちりきまっています。しかもけっこう脱いでます。そこもなかなか見所です(笑)


 私は個人的には終わり方がなんか微妙だなと思ったんですが(結局息子はポルノ男優になってるし)。ああいうちょっと余韻を残したような感じがいいのかなぁ。

 

 ちょっと妙な視点ですが、私はなんかブリーの決して崩れない上品さというか、女らしいエレガントな所作とか、色んなものを抑圧したまま、でもきちんとバランスを保っている落ち着いた大人っぽさがだんだん魅力的に見えてきて、確かにセクシーだなと思いました。はじめはブリーがトランスジェンダーだと知って、「バケモノ」と言っていた17歳のハンサム非行少年トビーが「結婚してくれ」とまで言い出すぐらいだから、これはかなりすごいことです。そこまで言わしめたブリーの魅力ってのはやはりただものじゃない。露出度とかとは全く関係のないセクシーさという凄みを感じました。

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