患者にとっては「原因不明の痛み」だが、医師が原因不明と言ってはいけないと思う。
原因は人それぞれ違い、いくつもある。それを見つけ出せないようでは良い医師とは言えない。
患者が気づいていないところにも原因はあるかもしれない。
線維筋痛症は単純なものではないが、当然不治の病でもない。今まで複雑すぎて現代医学が扱えなかった部分なのだ。
極めて人間的な病気であると思う。
考えてみれば人間は単一のことですぐ調子が悪くなったりはしない。
もちろんインフルエンザに感染する、結核菌に感染する、これはある意味因果関係がはっきりしている西洋医学の得意分野だ。
ともあれこういう例を除けば、人間はそれほど単純なシステムではない。
身体・心理・社会・実存それぞれの面でどこかが弱くなっていれば息苦しく、疲労を感じ、痛みとなっていく。
検査に出ないから、とか「見えないものはない」と考えるのは大変馬鹿げている。
見えないものでも存在している。もっと深く人間のことを知らなければ痛みの解決にはならない。
一人ひとりのことをその背景まで考え、痛みを発するようになった「複雑に入り組んだまるでジグソーパズルのような背景」を考えなければならない。
だから線維筋痛症の原因は不明なのではなく、人それぞれ違っていて複雑な要素が同時に絡み合っていると考えるべきなのだ。
しかしこのような医療を実現させるためには、医療資源があまりにも乏しい。診療報酬もどんどん切られていくし、検査・投薬をしなければ病院は赤字になる一方だ。
一人一人に時間を掛けたら経営が成り立たない。
この現実を変えていくためにも基本を押さえながら、多くの方の協力が必要だと思う。
患者としてもできることは色々あると思う。近年慢性疼痛の研究が増え、線維筋痛症も軽減・改善できることが知られてきたのは大きな希望だと思う。
(代表:橋本 裕子)
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