願い事 27

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「私にもハッキリとしたことはわからないんですけど・・・」

言葉を濁す彼女。

「いや何でもいい!少しでもこの状況を理解したいんだ。」

俺はつい興奮して彼女の肩を掴んで答えを急かす。

彼女がハッとして俺の方にふり返った時フワリと甘い香りが漂った。

その途端、またしてもデジャブのような感覚が俺を取り巻いた。

『この香りどこかで嗅いだことがあるような・・・俺はこの香りをとても愛おしく感じていたような』

そんな想いが頭をよぎり胸が苦しくなる。

俺の脳裏に様々な情景が行き交ったが、ピタリと当てはまる絵は出てこなかった。

「どうしたんですか?」

しばし呆然とする俺に彼女が言う。

「いや・・なんだかとても変な感じがしたんだ・・とても大切なことを思い出しそうな気感覚って言うか・・うまく言葉で表現できないけど・・。」

「どんなこと?」

今度は彼女が身を乗り出して俺に聞く。

その瞳のなんと愛くるしいことか。

「わからない・・たぶん・・気のせいさ。それより何でもいいから教えてくれ!」

俺はまた彼女の肩を強く掴んで言った。

「嫌!教えてあげない・・」

「は?」

「その大切なことを思いだしてくれなきゃ教えてあげない。」

再び顔を背ける彼女。

「何言ってるんだよ、それとこれとは関係ないだろ?」

「そうかしら・・・。」

素っ気なく言う。

「そうだろ!」

「だとしても、そんな大切なことを忘れられた女の子がかわいそうだから思い出すまで教えてあげません。」

嫌にキッパリと言い切る。

「オイオイ!誰も女の子のことなんて言ってないだろう?」

「女の子の事です!」

背けていた顔を俺にぶつからんばかりの勢いで近づけながら言う。





続く・・・