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神の息・人の息 50

「‥‥つまり偽りの人格障害でなく真に人格障害と言われる状況があり、確実に多数の人格が存在した場合において‥‥ここから先は私にも上手くイメージできないのだが‥‥セラはそこに何か重大な要素を見出だした様なんだ‥。」
テラが搾り出す様に言う。
「でもこれまで定義されている人格障害と私達の状況とは差異がありすぎると思うのだけど‥発症の経緯からしてセラは虐待の経験はないわけでしょう?それに記憶の件もそう‥セラは初め私達二人の存在を精神的防衛反応の副産物と位置付けたくないから自身の人格障害を否定していたはずだけど?」
七瀬が疑問をぶつける。
「そうなんだ‥だがそれについてはあなた達二人が無事に蘇った事で否定されたよ。つまり私とセラそして七瀬が同一人格だった場合に同時に同じ空間に同一から派生した人格が存在する異常事態から引き起こされるであろう変化が何ひとつ生じなかった事をもってね。」
「その辺の経緯は私も聴いていたわ。セラってば私が表に出るのを押さえながらテラとばっかり夢中になって話しているからちょっといじめちゃったけど‥。」
「ハハハッセラもだいぶ参ってたよ。」
「ともかくセラは私達が独立した人格である事を確信した上で更に人格障害について迫っている‥そして‥今はその存在意義?存在理由?を解こうとしているってとこかしら?」
「七瀬!こうは考えられないだろうか?セラは、これまでの形態から変化した、もしくは進化した人格障害について本質的には従来の人格障害も同質で‥‥そうだ!私達の状態を突然変異した状態として捉えた上でなぜこの様な状況が必然だったのかに迫っている!」
テラが夢中で七瀬に伝える。
「うーん‥そんなところかも知れないわね‥でも既にだいぶ先にいっちゃってる見たいね‥セラは‥‥。」
七瀬はそう言うとセラの様子をうかがった。
セラはピクリともせずに目を閉じている。
その姿はまるで美しい宗教画の様に七瀬の目に映る。
神々しい輝きさえ見える様だった。



続く