野党は菅内閣の発足で夏の参院選の流れが民主党に一気に傾くことを警戒している。各種世論調査で菅直人首相への支持は軒並み高く、「菅氏くみしやすし」(自民党幹部)という当初の楽観論は吹き飛んだ。終盤国会で小沢一郎前幹事長の「政治とカネ」の問題を引き続き追及する構えだが、「小沢隠し」批判に頼る姿勢には、新内閣への攻め手を欠く苦悩が透ける。

 自民党の麻生太郎元首相は8日、東京都内で行われた同党参院選候補者の応援演説で「『あなたは静かにしてちゃいかん。堂々と説明すべきだ』と言ってはじめて、『小沢を抑えた』と言えるのではないか」と菅氏の「脱小沢」路線を批判。「本格的左翼政権が今日スタートする」とあおった。

 谷垣禎一総裁も7日、出張先の高松市で「左翼的な色彩の政権」と懸念を表明したが、8日の記者会見で「何が左翼的なのか」と問われ「漠然たる印象だ」と釈明。逆に「ためにする批判」という印象を強めてしまった。谷川秀善参院幹事長は会見で「上手に内閣を交代した。参院選を前に真剣に受け止めないと、えらいことになる」と述べ、焦りをにじませた。

 公明党の山口那津男代表は、菅内閣が鳩山内閣の閣僚の大半を引き継いだことを挙げ、「『ミニ鳩山内閣』と言わざるを得ない。脱小沢色を演出して表面を飾ったに過ぎない」と指摘。社民党の福島瑞穂党首も「事業仕分けで活躍した人たちが出てきた『事業仕分け内閣』だ。国民の生活を切らないようにきらりと目を光らせる」と陣容を批判した。みんなの党の渡辺喜美代表は「中身はまったく変わっていない。バラマキ路線は今後も継続する」と述べた。

 国会会期中に予算委員会が開催されるかどうかは野党の死活問題になっている。共産党の市田忠義書記局長は「幹事長や首相を辞めた人であっても、国会で真相を解明しないとクリーンとは言えない」と強調。たちあがれ日本の園田博之幹事長は「予算委員会を開かないまま選挙に突入させてしまったら、野党がだらしないことになる。結束して会期延長させる」と語った。【中田卓二、岡崎大輔】

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 大阪市立斎場(火葬場)の職員が葬儀業者から「心付け」として現金や商品券などを受け取っていた問題で、市が職員10人を免職、12人を停職の懲戒処分にする方針を固めたことが30日分かった。31日に正式発表する。市は平成14年に心付けのやりとりを禁止したにもかかわらず、職員と業者の間で巧妙に続けられていたことを重視し、異例の大量免職処分に踏み切る。

 市立斎場をめぐっては14年5月、火葬担当の全職員が月額最大15万円の心付けを受け取っていたことが発覚。市が当時の職員36人を文書訓告処分にし、心付けの受領を禁止した。しかし今回の市の調査で、禁止後まもなく心付けが復活していたことが判明。14年から今年1月までの間、市立5斎場の火葬担当職員44人のうち22人が業者から心付けを受け取っていたという。

 市は今年3月、職員20人が心付けを受け取り、別の職員3人も受け取っていた疑いがあるとの調査結果を発表。心付けの金額は、職員によると1件あたり1千~5千円、業者の証言によると3千~1万円で、金額に食い違いもみられる。

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 南極海で調査捕鯨をしていた捕鯨船団の監視船「第2昭南丸」(712トン)に侵入したなどとして、艦船侵入や傷害、威力業務妨害など五つの罪に問われた反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の元船長、ピーター・ベスーン被告(45)の初公判が27日、東京地裁(多和田隆史裁判長)で開かれた。

 ベスーン被告は罪状認否で、酪酸入りのガラス瓶を発射して乗組員を負傷させたとされる傷害罪について、「いかなる人も傷つける意図はなかった」と否認。ほかの四つの罪については起訴事実を認めた。

 調査捕鯨に対する過激な妨害行為で知られるSSのメンバーが、日本で刑事裁判を受けるのは初めて。この日は、18枚の傍聴券を求めて朝から427人が列を作った。

 起訴状では、ベスーン被告は2月11日、南極海を航行中の昭南丸に向け、ボートから酪酸入りのガラス瓶を発射して破裂させ、甲板にいた男性乗組員(24)の顔に軽いやけどを負わせたほか、同15日には水上バイクで昭南丸に近づき、侵入防止用の網をナイフで切って船内に侵入したとしている。

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